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3Dプリンタは作れる! -オープンソース3Dプリンタのススメ-

製品によってマニュアルの品質がかなり違います

みなさんこんにちは。PE-BANKプロエンジニアの藤井光晃です。

今回も海外製の3Dプリンタキットに付属するマニュアルについてお伝えしようと思います。

海外製の3Dプリンタキットでは製品によってマニュアルの品質がかなり違います。

運良く良いメーカーの製品を購入して、しっかりと解説してくれるマニュアルが付属していればよいですが、そうでない製品を購入してしまう場合もあると思います。

そんな製品ごとのマニュアルの品質の差にどう対処していくべきでしょうか?

しっかりしたマニュアルとそうでないマニュアルの差


海外製3Dプリンタキットの、しっかりした品質のマニュアルと、そうでないマニュアルの差はかなりのものがあります。

日本の製品の場合はマニュアルはある一定以上のレベルのものがついているイメージがありますが、海外製の場合は日本人が考えるレベルより、かなり低いものがあります。

しっかりしたマニュアルの場合は、写真も解説もしっかりとあって、わかりやすい内容になっています。

そして組み立て動画がついていたりします。品質のいいものについては、英語である点をのぞけば親切にかかれていると思います。

日本国内で翻訳してそのまま製品としても出せそうなレベルに仕上がっているものもあります。

一方、品質の低い製品の場合は、説明が足りなかったり間違いが多かったりで、日本の国内販売でその品質だとクレームが入りそうなレベルのものがあります。間違いも普通にあったりで、当然のように解説動画は付いていません。

もしかしたらやっつけ仕事で書いたのではないか・・・そう思うようなものにも出会ったことがあります。

とはいえ、完全に組み立てられないというレベルではなくて、ちょっとづつ躓いてネットで調べないと理解しづらいというレベルでとどめているものが多いと思います。

fuji20170614_01

品質の低いマニュアルは説明がざっくりしています


品質の低いマニュアルは説明がざっくりしている場合が多いです。

説明はすくなく、ほぼ写真で説明しているものが多く、中には理解に苦しむことがある記述もあったりしました。

そういった説明足らずなところや抜けている部分については、自分でネット検索してどうするべきか調べることも必要になります。

私の経験では、結構ネジの長さについては適当な場合が多いです。

M3の25mmをつかってほしいとかかれていて、実際には30mmのネジしかはいってなくて、ちょっとネジの長さがあまるところがあったりして不格好になったりしました。
全部組み上がった後に、予備というには多すぎる量のネジが残ることがあり、これで本当に大丈夫だろうか?と疑問を覚えることもありました。

また海外製のキットのマニュアルは、マニュアルを作成している人のやる気のムラが感じられることがあります。

私が確認したマニュアルの中には、前半は結構詳しく書いてくれているのに、後半は肝心なところでもあまり詳しく書いてくれていなかったりしていました・・・

海外製でも、しっかりしてるところのマニュアルは、しっかりしてるんですが本当にまちまちですね・・・

なぜ製品による品質にかなり差があるのか?


以前の回で、3Dプリンタはオープンソースであるため誰でも自由に作れることをお伝えしました。
そのために、たくさんのメーカーがいろんな3Dプリンタを販売しています。

小さなメーカーもあれば大きなメーカーもあり、マニュアルを書く人の能力もまちまちなはずです。
それが影響して、マニュアルの品質に開きがでてくるのだと思います。

マニュアルがざっくりしてても、安ければ良いと思う人も一定数いると思うので、品質の低いマニュアルを作っていても安ければ製品は売れると思います。

しっかりしたマニュアルがついている安心できるものがほしいからjosef prusaさんのOriginal Prusa i3 MK2を買おうと思う人もいると思います。

いろんなニーズから、いろんな品質の3Dプリンタが売られています。

そういった状況から自分にあった製品を選ぶようにすることが、大切に思います。

マニュアルの品質について事前に知るためには


マニュアルの品質を事前に知ることができれば、よりよい3Dプリンタキットの選択ができそうです。

Original Prusa i3 MK2のようにマニュアルが公開されているものについては、購入前に確認できるので一番安心できると思います。

しかし、多くの方が買われているようにAliExpressやAmazonのものの場合は事前に見れないことが多いです。
その場合はレビューや評価をみてマニュアルに関する記述がないか評判はどうか判断することで、よりよいマニュアルがついているかもしれないものを推測するしかないでしょう。

購入前に直接業者にチャットなどで直接連絡して確認してみるのも良いかもしれません。中には公開・提供してくれる業者もあるかもしれません。

品質の低いマニュアルで不備があっても大抵の場合は対処可能


マニュアル自体をみて購入したわけではない場合は、品質の低いマニュアルが付属する製品を購入してしまうこともあるでしょう。

その場合は、わからない部分についてネットで調べて理解していく必要があります。
ネットで検索してみつかる別の製品のマニュアルなども非常に参考になります。

私の場合は組み立てる前に予備知識として、RepRapのサイトやネットの情報である程度、3Dプリンタが動く仕組みについて理解を深めるようにしていました。
その分より説明不足な部分について躓かずに、スムーズに理解することができたと思います。

RepRapを基に作られた3Dプリンタの仕組みを知ることで、トラブルが起きても対処しやすくなります。
こういった対処がしやすいのもオープンソースのプリンタならではの特徴です。

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まとめ


いかがだったでしょうか。

海外製のキットに付属しているマニュアル品質はまちまちで、品質が低い場合は、ネットで別途情報を収集する必要があります。
しかし、ネットの情報が多く部品も個別で手に入れやすいので対処はしやすく、なんとかなる場合が多いです。

海外製のキットを購入するときには、前もっての心と知識の準備と、なんとかなるさという気持ちが大切に思います。

藤井 光晃

藤井 光晃

PE-BANKで開催されている「自作3Dプリンタ勉強会」の講師。ここ数年はiOS/Androidのアプリ開発と講師をメインに活動しているフリーのソフトウェアエンジニア。技術に関しては雑食系で、過去には銀行向けの業務系システムや、DVD/カメラ向けファームを書いていたり、動画コーデックの研究開発とかもやっていた。動画情報サイトLaccel も運営している。10年くらいLinuxがメインOS。

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