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3Dプリンタは作れる! -オープンソース3Dプリンタのススメ-

まずは一台買って使ってみることの大切さ

みなさんこんにちは。PE-BANKプロエンジニアの藤井光晃です。

まず3Dプリンタを経験するために買ってみようと思っても、分からないことだらけで、ちゃんと使える3Dプリンタを選んで買えるか不安だと思います。

後の回で詳しく述べようと思っていますが、良い3Dプリンタを選ぶのは考慮すべきことが多いです。そして十分にそれらを考慮するには経験が必要なので、一番良いものを最初から選ぶのは難しいです。

そこでオススメなのが、まず考えすぎずに一台購入して使ってみることです。
今回は、まず最初の一台を悩みすぎないで購入して使ってみる場合の利点や、あまり考えないでも出来る限り良いものを購入する方法について解説していきたいと思います。


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Prusa i3タイプの3Dプリンタ

考えすぎると、いつまでも買えないことも…

3Dプリンタを購入するには考慮するべきことがかなり多く、その分よく悩んでしまいます。

また、下記のような理由で最初の3Dプリンタ選びは、さらに困難になっています。

・3Dプリンタキットの商品説明に記載されているスペック表があまり当てにならない。
・スペック表以外の写真や説明から読み取らなければいけないが経験が必要。
・商品説明で紛らわしい部分も多い。
・買ってみないと分からないことも多い。

こういった難しい3Dプリンタ選びも、慣れてくると楽しかったりもします。 こっちのほうが精度が良いのではないかとか、この機構だとこう改造できそうだとか考えて夢が膨らみます。

しかし、3Dプリンタを全く使ったことのない人は、どういった3Dプリンタがよいか判断する材料が少なく不安です。資料を読み分からないところや未知の部分について、たぶんこんな感じなんじゃないかと想像で埋めたりしますが、本当に大丈夫だろうかと戸惑ってしまいます。

そういった不安な部分が多いと、なかなか購入する踏ん切りがつきません。

完璧主義な人ほど悩む時間は長くなり「さあ買うぞ!」と踏ん切りをつけるのが難しくなるように思います。
悩みすぎると、悩み疲れて3Dプリンタに挑戦することをやめてしまうようなケースもあります。

せっかく新しいことをやってみようと思ったのに、そのような感じでやめてしまうのは残念です。
もし、その人が3Dプリンタを始めることができていれば、その完璧主義を活かして、すごく良い作品が生まれていたかもしれません。

考えすぎる自分を捨て、とにかくやってみる

悩みすぎた結果、せっかく面白そうと思ったことに挑戦できないまま終わってしまうなんて残念です。自分の世界が広がるチャンスだったのに、自分でその機会を壊してしまうようなことは避けたいです。

私も結構悩むほうなのですが、私の場合は悩みすぎたら、ふと「考え過ぎて結局何もしない・できないパターンになってない?」と気付くことがあります。

そういったとき

・考え過ぎは良くない!
・完璧を求めすぎない!
・チャレンジすることで自分の世界は広がるはず。
・失敗しても許容できるロスは許容し、取れるリスクを取っていこう。
・失敗してもそれはそれで楽しめるんじゃないか?

などのような、ポジティブな理由をつけて踏ん切りをつけるようにしています。

それでも最後の最後にもう一度ビビってチェックしまくるのが私の癖ですが・・・最終的には「えいやっ!」と新しい世界に飛び込むようにしています。

私の場合は、そうすることで結果的に良かったなと思うことの方が多かったです。
3Dプリンタの世界に踏み込むことができて、色んなものを作ることができ、人脈も広がりました。

私自身も考えすぎずに一台目の3Dプリンタキットを購入してみるところから始めました

私は最初の一台を決める時は、3Dプリンタを使ったことがなかったので、どれが良いのか考える材料が十分にない状態でした。

使ったことがないので何を気にして購入するべきか、自分が何をどこまで必要としているのか十分には分かっていませんでした。

分かっていないながらもネットで情報を集めて色々考えて決めました。しかし、後になって思うと最も気にするべきところは一般的なところとはズレていたよう思います。

私が最初に購入したものはAliExpressで売られていたKosselというモデルのデルタ型3Dプリンタです。

それに決めたのは、動きが面白くて格好いいのと、ネットで購入している日本の人もある程度いたからです。


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最初に購入したデルタ型3Dプリンタ

しかし、これはヒートベッドが付いていないのでABSを使うことができず、基本的にPLAのみしか使えませんでしたし、精度も悪く、使っている間にケーブルが断線することも多く手間のかかる製品でした。

それでもなんとか利用可能な部品を作ることはできましたが、他のもっと良い3Dプリンタがある今では、残念ながらもう使っていません。

結果的に使わなくなってしまったのですが無駄だったとは思っていません。逆に一番良い経験になったと思います。この3Dプリンタを買って使ってみることで、3Dプリンタとはどういうもので、どうやって使うのか学ぶことができました。

そして、一つ基準となる3Dプリンタを知ることで、よりよい3Dプリンタとは何か考えることができるようになりました。結果、ヒートベッド付きのPrusa i3系がやっぱり安定して良いと考えるようになりました。

あまり考えないで、ある程度納得のいくものを購入する方法

一台買って使ってみると基準ができます。
そしてその基準を元に次により良い3Dプリンタを選べるようになります。とはいえ、極力最初から十分使える3Dプリンタを買いたいものです。
考えすぎないでも、ある程度使える3Dプリンタを買える方法はないものでしょうか?

そこで、あまり考えないで初めて3Dプリンタキットを購入する場合に、最低限考えるべきことを考えてみました。

下記の4点です。

・購入者が多い人気のあるものを選ぶ。
・レビューや評価が良いものを選ぶ。
・Prusa i3タイプのキットを選ぶ。
・知り合いが購入して良いといっていたものを購入する。

購入者が多いものを選ぶのは、品質が安定している可能性が高いためです。
人気が高い理由が何かしらあるから、購入している人が多いと考えることができます。

安いから売れているというものもあるかもしれませんが、品質が悪いものはレビューなどで低評価がつけられ人気につながりにくいはずです。大抵の場合はサポートや品質がコストに見合っているから、多くの人が購入していると考えるのが妥当だと思います。

レビューや評価が良ければ品質が良い可能性が高いはずです。業者が不正な方法でレビューや評価をつけているようなことがなく、ユーザーの声がちゃんと反映されているようであれば、品質の良さを証明しているものと考えることができます。

また最も売れているモデルであるPrusa i3タイプのキットを選んでおけば、情報収集もやりやすくキットの品質も安定している場合が多いです。

もし、3Dプリンタキットを購入している知り合いがいて、すでに購入したキットで良いと評判のものを聞いて、それを購入するのも手です。品質についてより確実にわかっているキットを購入することができるので、納得できるものを買える可能性が高くなるはずです。

最低限これらの点を確認しておけば、最初の3Dプリンタとしては十分使えるものが購入できる可能性が高いと思います。
参考にしてみてください。

まとめ

考えすぎて3Dプリンタを買えなくなることもあるので、そういった場合はあまり考えずに購入に踏み切るのも良い方法だと思います。

実際に使ってみれば、3Dプリンタとは何か知ることができて、次に購入する際には、より良い3Dプリンタを選ぶことができるようになります。

また、レビュー・評価・購入者の多さを考え、Prusa i3タイプを選んでおけば、十分使える3Dプリンタキットを購入できる可能性が高くなります。キットも執筆時点では2万円前半のものが人気があり、これらであればコストも低いので失敗したときのロスも少ないです。

自己責任でリスクはつきものではありますが、悩んでいる方はこの機会に思い切って3Dプリンタ生活を初めてみてはいかがでしょうか?

次回は、私が最近購入した3Dプリンタキットについて、どういうことを考えて購入したか理由を添えて解説していきたいと思います。

藤井 光晃

藤井 光晃

PE-BANKで開催されている「自作3Dプリンタ勉強会」の講師。ここ数年はiOS/Androidのアプリ開発と講師をメインに活動しているフリーのソフトウェアエンジニア。技術に関しては雑食系で、過去には銀行向けの業務系システムや、DVD/カメラ向けファームを書いていたり、動画コーデックの研究開発とかもやっていた。動画情報サイトLaccel も運営している。10年くらいLinuxがメインOS。

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