『3年先を見通す』 | ITフリーランスエンジニアの案件・求人はPE-BANK

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Bコラム〜ビジネスマン(技術者)への応援メッセージ〜

『3年先を見通す』

はじめに

ITやネットーワーク関連の技術進化のスピードは、10年単位で振り返ると驚きの連続です。処理速度の速さ、メモリーの超大容量化、通信速度の高速化、扱うデータの多様化など挙げればきりがありません。同時進行でビジネスの様々なサービスも拡大の一途です。
一方、自分自身を振り返ると、どれほどの成長があったかと疑問符が付きます。
それでも何とか仕事の出来ていることは有り難いことです。
ただ、この先3年、全く同じ状況が続くとは思えません。年齢を重ねるだけでなく、周囲の状況(仕事内容、技術、人間関係、社会のサービスや制度等)は間違いなく変化します。
今回のテーマ「3年先を見通す」は、その変化に、どう対応するかの問題提起です。

毎年の変化

否応なく、毎年の変化は生じています。政治や経済面のマクロ的な状況もあるでしょうし、身近なところでも仕事だけでなく、家族や友人との関係なども変化する可能性ありです。
無論、ITだけに限らず、技術や制度も変わるし、新たなサービスなども生まれます。
昨年の変化は今年に繋がり、今年の変化は来年へと続きます。要するに変化し続けます。
その様な中で、変化を感じ取るには、意識を持たないと感じ取ることが出来ません。
通常は、多少の差はあれども、平々凡々な毎日の繰り返しですから。
仕事とか家庭の変化は、1年を通じ、過ぎてから気がつくことが多いと思います。
先読みして、今年は、このこと・あのことが変化するからと、事前の対応を出来る人がいたら達人です。凡人は、中々、事前の対応は出来ないものです。

自分を取り巻く状況の変化

冷静に考えて見ると、自分の存在は、周囲の人との関係なくしてはあり得ません。
仕事では、常に多くの人と関わり合い、仕事内容は変わりながらも上手に対応しています。
IT関係の技術者であれば、技術のバージョンが上がったり、セキュリティーレベルが厳しくなったりと技術関連の変化を見逃すわけには行きません。
全く別の、私的な観点で云えば(40歳前後の人を想定)、親や兄弟の関係で、相続やら何やらと制度の仕組みが変化しつつあるので、上手に対応する必要もあります。
又、子供のいる家庭では、教育がらみの課題は山ほどありますし、金銭面のことも頭の痛い問題です。どちらにしても、自分を取り巻く状況は、毎年、変化の連続です。
或いは、自身の健康問題も、おろそかに出来ないことです。何事にも健康は基盤です。
公私にわたり、諸々の課題には気を配りながら、状況の変化をウォッチし、善悪か、損得か、何かを基準にして対応したいものです。諸々の課題チェックシートが必要でしょうか?

社会や技術の変化

小生の感覚では、技術も制度も変化のサイクルは年々、早まっている気がします。
テーマも3年先ではなく、5年・10年先と云いたいのですが、余りにも変化が早いので、期間を短めにしました。それでも個人のレベルで対応するには、中々、大変なことです。
世の中の全てに注意を向けることは叶いませんから、仕事関連のこと、家族や家庭に関わることに限定で良いと思いますが、半年か年に1度くらいは、何が変化しているか、更に変化しそうなのかに注意を払うことが必要です。
恐らく大半の人は、漠然と変化している状況を見ているだけで、気にも止めません。
つまりは問題意識の差と云えますが、気にかかったことを深読みするクセがつくと良い。
大抵は、気にかかることがあっても、直ぐに何かの影響が生じる訳ではなく、そのまま時間が過ぎてしまいます。大事なことは、気にかかることを即座に見通すことです。
仕事や個人の生活で気にかかることは、どの様な影響がありそうか? そのことを考える。
誰にも公平に、社会の制度や技術の変化を知ることは出来るのです。変化の一部かも知れませんが、その変化を注視して、情報を集め、変化が何をもたらすかを考えるのです。

3年先を見通し行動する

一般的な企業では、3年先くらいを見通して事業計画を立案しています。
事業計画は、メーカーか、販売会社か、IT企業等かの業種によって内容は異なります。
先見性などと云われ、優れた経営者はもてはやされますが、多くの企業は生き残りの計画立案で精一杯、と云うのが実情かと思われます。
それでも3年先を見通し、計画を立てることは立派です。又、翌年も同様の見通しを立て、次の3年先を見通し、事業を進めています。
翻って、個人レベルでの3年先を見通すことは、どうでしょうか?
大半の方は、1年毎の計画が立てられれば、それで良し。無論、毎年のことの繰り返しで、計画を立て実行出来るなら、かなり実行力の高い人です。
それでも尚、敢えて個人レベルの立場でも、3年先を見通すことを問題提起します。
囲碁では「布石」と云いますが、一歩先回りして、大事な場所に手を打つのです。
仕事がらみも、私的なことでも、3年先に「何が変わるか? 変わりそうか?」を見通すのです。簡単なことではありません。見通し違いも生じる可能性はあります。
良いことは継続し、リスク的なことであれば、回避する手を打つのです。
大切なことは、先を見通すチカラが身に付くことを、意識して行動することです。

斉藤 礼三郎

斉藤 礼三郎

コンピュータやネットワークに関わり半世紀近く。T自動車の情報部門にて、約20年間、DBやNWの企画・設計を担当した。その後、独立し名古屋にてシステム会社を20年ほど経営する。
現在は「PEーBANKのシニアアドバイザー」の立場で活動中。

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