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プロエンジニアフォーラム 2017 ~フリーランスエンジニアという 「わたしの働き方改革」 ~ ワークスタイル リフォーム ビフォー・アフター大賞

2017年6月10日(土)、東京都港区品川のコクヨホールにて「プロエンジニアフォーラム 2017」を開催いたしました。
今年度は「わたしの働き方改革」をテーマに開催し、「ワークスタイル リフォーム ビフォー・アフター大賞」を発表。
多くの方にご来場いただきました。その模様をレポートいたします。

当日の様子をムービーで観る

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プロエンジニアフォーラムとは?

2014年にスタートした「プロエンジニアフォーラム」は、株式会社PE-BANKに所属する約3,000名のプロエンジニアの皆様に、様々なテーマに沿って「学び」「気づき」をご提供するイベントとして毎年この時期に開催されるイベントです。

全国で活躍するプロエンジニア(フリーランスITエンジニア)にスピーカーとして登壇し活動成果を発表していただくほか、各業界で活躍する著名人をお招きして特別講演も実施。毎年、多くのプロエンジニアの方にご参加いただいています。

プロエンジニアフォーラム2017概要

「プロエンジニアフォーラム 2017」では、「わたしの働き方改革」をテーマに「ワークスタイル リフォーム ビフォー・アフター大賞」を発表。全国で活躍する約3,000名のプロエンジニアの中から社内審査を通過して選ばれた大賞1名、優秀賞3名の受賞者がプレゼンテーションを行いました。

当日は、特別審査員として作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏をお迎えするとともに、アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO 辻野晃一郎氏より「働き方改革 ~イノベーションは出る杭から生まれる~」をテーマに講演していただきました。

ビフォーアフター大賞とは?

PE-BANKに所属する約3,000名のプロエンジニア(フリーランスITエンジニア)を対象に
「PRO of PRO Engineer」を選出するアワードとして
今年度は「ワークスタイル リフォーム ビフォー・アフター大賞」を設定。

フリーランスのITエンジニアとしてキャリアを重ねる中で、またフリーランスに転身した前後で
どのように環境が変わり、どのように考え方を変えたのか。
ワーク&ライフスタイル、叶えた夢、実現に向けて今まさに頑張っている取り組みなど
それぞれの『ワークスタイル リフォーム(働き方改革)』について講演者を募集。

応募者の中から厳正な審査を通過した「PRO of PRO Engineer」大賞1名と優秀賞受賞者に
働き方改革に向けて一歩を踏み出したブレイクスルーの瞬間やその後の進化について
「ワークスタイル リフォーム」のビフォーアフターを発表して頂きました。

表彰式

株式会社PE-BANK代表取締役社長 櫻井多佳子による主催者挨拶に続き、優秀賞を受賞した4名が登壇。誰が「PRO of PRO Engineer」の栄誉を手にするのか会場の注目が集まる中、大賞の発表が行われ、藤原隆博さんが「ワークスタイル リフォーム ビフォー・アフター大賞」を受賞しました。

表彰式には、スペシャルゲストとして俳優の藤岡弘、さんとモデルでタレントの鈴木奈々さんが登場。うれしいサプライズに受賞者の笑顔がさらにほころびます。
表彰式後のトークでは、鈴木奈々さんが「みなさんのお祝いができて光栄です。フリーランスのITエンジニアというと見えないところで、世の中を便利にしてくれているイメージがあります」と語ると、藤岡弘、さんが「私自身、一匹狼でしたから、さまざまな失敗を繰り返しながらやってきた」とご自分の若い頃の苦労話を披露しつつ「フリーランスといえば一匹狼。やはり自分の技術に自信があるのでしょう。日本の誇りですね」とプロエンジニアを称賛。さらに、「挑、」というサインを披露してくださいました。

鈴木奈々さんから「夢を目指して全力で一緒に頑張りましょう!」とキュートなエールをいただいた後は、全員で大勢のメディアを前にフォトセッションが行われました。

大賞

田舎×IT を掲げて地方移住
~首都圏から西日本の過疎の町へいってみてわかったこと~

藤原 隆博 氏(関西支店所属)

46歳。DTFジャポン合同会社 代表社員。神戸のSIに新卒で入社。その後ITベンチャーに転職。社内ベンチャー制度でドッグフードメーカーを起業し、定款にITを追加し現在に至る。
「田舎×IT」をキーワードに地方創生ビジネス開発を実施。また地元の理化学研究所(Spring-8)にDBオペレーターとしても従事。兵庫県多自然地域ICT推進事業認定(2014年9月)、通産省サービス等生産性向上IT導入支援事業(2017年2月)、日本炊飯協会ごはんソムリエ資格(2017年4月)。
20代の頃は芸能プロダクションに所属し、劇団員として小林稔侍さんと共演。

新卒で神戸の銀行系のシステムインテグレーターに就職しましたが、34歳のときに首都圏のベンチャー企業に転職。
コンサルティング、ユーザー運用支援、インフラ構築などを担当しました。これが今の活動のベースとなっています。

さらに社内ベンチャーとしてドッグフードメーカーを起業したのですが、やはり首都圏はテナント料が高額。

さらに、災害など有事の際に不安、子供の健康と安全を確保したい、ペットと暮らしやすい場所が欲しい、などの理由から兵庫県佐用町への移住を決めました。
今住んでいる古民家は家賃2万円。保育園は2人目から無料です。なによりも、家族と一緒に夕ご飯が食べられるようになりました。

現在はシステム開発に従事しながらも、地元のIT何でも屋として活動しています。近所の農家さんと協力し、米の格付けを行い商品化したり、インターネットで柿の販売をしたり。最近ではイノベーションミールプロジェクトの仕事に力を入れています。

移住を考えている方にはさまざまな思いや理由があると思いますが、ブレない目的と、根性で乗り切れるだけの動機付け、そして家族などの強い支えがあれば成功すると思います。

優秀賞

初めは独立したかった訳ではなかったけれど・・・

宮川 洋 氏(東京本社所属)

1970年、東京生まれ。46歳。大阪外国語大学(現大阪大学)卒業。
個人事業主として10年前に独立。紆余曲折を経て、現在は開発エンジニア、ネットショップオーナー、セミナー講師、著述業と4つの顔を持つマルチキャリアとして活動。

リーマンショック後、大手メーカーの派遣スタッフ50名中49名が契約終了という中、最後の1人として私のみが残るという局面に陥りました。

そうした状況から、独立せざるを得ない状況となり、PMPの資格もあったことから、フリーランスとしての活動をスタートしました。

自営業として生き残っていくためにリスク分散を意識するようになり、まず副業として在庫を持たないドロップシッピングのネットショップを立ち上げました。

このショップが売り上げを伸ばしたところから、講師をやりませんかとお声がけをいただき、全国50都市で講師としてセミナーを開催しました。さらにショップ運営のノウハウをまとめたDVDや書籍も発行しました。

今はステップメールを利用したネットの動画塾も運営しています。

エンジニアとしての開発から始まり、ショップ運営、講師、執筆とマルチに仕事が広がるにつれ、不安を感じることもなくなり、今は周囲の人々への感謝を感じなから活動しています。

優秀賞

Yes, and… 私にとっての魔法の言葉

飯田 幸孝 氏(東京本社所属)

55歳。アイアイディーエー代表。計測機器開発メーカー、JAVA VMプロバイダを経て2007年独立。組込機器用ファームウェア開発に多く従事。2015年より新人技術者育成にも講師として携わる。PE-BANKではIoT研究会を主宰。
2009年より宇宙エレベータ開発に手弁当で参画し、制御プログラムを担当。一般社団法人宇宙エレベータ協会主催「宇宙エレベータチャレンジ2013」において、世界最長記録1100mを達成。静岡大学の衛星プロジェクトStars-Cにも参画し、2016年12月には担当ユニットが一足先に宇宙へ到達。

40歳でそれまで勤めていた計測機器開発メーカーから、当時最先端だったJAVA VMプロバイダに転職しましたが、開発の短期サイクルに消耗し、46歳で退職しました。

その後は、子供の頃からの夢である「宇宙」に携われるビジネスとして、友人らと宇宙旅行を企画する会社を立ち上げましたが、リーマンショックの影響でわずか一年で頓挫。その後、再びソフト開発の世界に戻りました。

現在は電子機器制御ソフトの受託開発を行うとともに、新卒技術者の育成講師としても活動しています。
また、2009年より宇宙エレベーター開発にも参画し、制御プログラムを担当しています。

私にとって魔法の言葉である「Yes, and…」は、今の状況を肯定したうえでベストとベターを模索すること。状況を考え意義を考え、そしてアクションを起こすことです。宇宙エレベーター開業予定の年である2050年まで生涯エンジニアとして仕事を続けたいと思います。

優秀賞

人生の棚卸で「定年知らず」な“生涯現役”目指す「副業やりすぎ芸人PE」

小林 克徳 氏(東北支店所属)

宮城県出身、仙台市在住。46歳。東北学院大卒。
サラリーマンSEを経て、2005年にPE-BANK(旧MCEA)とプロ契約を結びフリーランスとして独立。屋号はdigiDrive。「失敗経験豊富な一人親方」としてSI現場で活動中。MCEAアウォード2回受賞。
趣味が高じて、自宅ログハウスで週末ギター教室&工房も営業中。(Cyta.jp所属)

約10年間、SEとして会社で働いていましたが、中間管理職となり精神的に大きく疲弊してしまいました。そんな時、東北支店を訪れてアドバイスをいただいことがフリーランスになるきっかけでした。

フリーランスになることで、時間を自分でコントロールすることができ、家族の時間も持てるようになりましたが、一方でフリーランスとしての将来について「ずっと続けられるのかな」という不安もありました。

そこで、今から種を蒔かなくてはと「人生の棚卸」をしました。自分になにができるのかスキルの棚卸をして、副業を考えました。そこから活動を広げ、今ではデザイナーやギター講師、ギター工房としても活動しています。

夫婦でお店を開き、若いバンドのサポートすることが今後の目標で、生涯現役を目指したいと思います。大手を振って副業を行うことができるのもフリーランスのメリット。みなさんも、人生の棚卸をしてみてはいかがでしょう。

特別審査員より総評

作家・ジャーナリスト

佐々木 俊尚 氏

1961年兵庫県生まれ。愛知県立岡崎高校卒、早稲田大政経学部政治学科中退。毎日新聞社などを経て2003年に独立し、テクノロジから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで幅広く取材・執筆している。最新刊は「そして、暮らしは共同体になる。」。「21世紀の自由論〜『優しいリアリズム』の時代へ」「キュレーションの時代」など著書多数。 総務省情報通信白書アドバイザリーボード。議論コミュニティ「LIFE MAKERS」主宰。TABI LABO創業メンバー。TOKYO FM「タイムライン」MC。フジテレビネット放送・ホウドウキョク「あしたのコンパス」アンカー。テレビ東京「未来世紀ジパング」レギュラーコメンテーター。

受賞した皆さんの話をお聞きしていると、予測のつかない話や試行錯誤の繰り返しのなかで、確実に一歩ずつ歩んでいる。リアルタイムで働き方のビフォーアフターが進んでいく気持ちのよさが伝わってきました。

同時に感じたのは、かけ算が大切ということ。
皆さん、いろいろなことをかけ算でやっている。100人にひとりの能力を持つことは難しいけれど、10人にひとりの能力を持つことは比較的たやすい。その能力が2つあれば、フリーランスとしてやっていけるのではないか、と思いました。

もちろん、皆さんのベースにあるのは技術開発のスキルです。これからは、AIなどの高みの技術と人間の媒介となるエンジニアも求められるようになるはず。活躍の場はさらに広がると思います。

大賞を受賞した藤原さんのプレゼンを聞いていて感じたのは、仕事に必要な要素がどんどん少なくなっているということ。今の時代、開発できる人ならどこにいても仕事できます。

そのときに大事になるのは、やはり人間関係ではないでしょうか。受賞された4名の方の話を聞いていても、やはり人間関係だと。ともすると面倒と思われがちだった人間関係や出会いが、これからは大切なかけがえのないものに変わっていくのではないでしょうか?

特別講演

働き方改革
~イノベーションは出る杭から生まれる~

辻野 晃一郎 氏
前グーグル日本法人代表取締役社長 / アレックス株式会社 代表取締役社長兼CEO

福岡県生まれ。84年に慶應義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。
88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。
VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。
2010年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長兼CEOを努める。
また、2012年4月より早稲田大学商学学術院客員教授。2013年10月よりIT総合戦略本部・規制制度改革分科会構成員。
2016年6月より神奈川県ME-BYOサミット神奈川県実行委員会アドバイザリーメンバー。
著書に、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(2010年 新潮社、2013年 新潮文庫)、『成功体験はいらない』(2014年 PHPビジネス新書)、『リーダーになる勇気』(2016年 日本実業出版社)、『「出る杭」は伸ばせ!なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(2016年 文藝春秋社』。
その他、現代ビジネス(講談社)、『人生多毛作で行こう』、経済プレミア(毎日新聞)、『世界と闘え』、mine(まぐまぐ)『辻野晃一郎の人生アプリ』など連載中。

今日、ここにいらっしゃる皆さんは、すでに自力でやっていらっしゃる意識の高い個人事業主の方々なので、今さら働き方改革を話すまでもないと思います。しかし、日本全体を見ると、まだまだ受身で仕事をしている組織の人たちも多い。まず、その意識を変えなくてはなりません。
私は「出る杭」という言葉を大事にしています。その言葉を教えてくれたのはソニーです。組織の中で目立つ人や活躍する人の足を引っ張ることが少なくない日本において、ソニーは「出る杭」の集合であり、言い換えれば奇人変人が多かった。しかし、それがソニーを発展させる原動力となったのです。
今、テクノロジーの激しい進化により、あらゆるものが古くなり、国という概念や会社という仕組みすら時代に合わなくなろうとしています。地球規模の困難な問題には国を超えた世界的な協力が必要です。

一方で、会社を作らなくても、例えばオープンイノベーションによるテクノロジーを利用すれば、個人レベルでさまざまな事業を実現する可能性があります。また、人工知能をはじめとするテクノロジーの進化により、従来の仕事が消滅したり、新しい仕事が生まれるようになると、個人事業主のような形態で働く人が増えるとも言われています。
日本的な大企業では、まず組織があり個は犠牲となるような関係性が主流でしたが、今の時代は、個を活かすことにより組織を発展させるという考え方が必要です。トップダウンではなく、現場に権限を与え、素早く意思決定し行動する。ますます現場主義が大事になっていきます。
このように、大きな変化が起きている今の時代は、チャンスがあふれている時代と言えます。時代にあわせて自分の意識も更新していくことが必要です。そのなかで、もっともっと「出る杭」としてリーダーになり、気概にあふれた人たちが出てくるとよいと思っています。
日本人は覚醒したら強い。覚醒することによって日本人が本来持っている底力が湧き上がるはずです。

来場者の感想

Aさん

自分が、田舎から都会に来て働いているので、都会から田舎に行って働くという発想がとても新鮮で刺激を受けました。
次回のフォーラムでは、自分の働き方について、皆様に聞いていただけるようチャレンジしたいと思います。

Bさん

今回のフォーラムも大変勉強になりました。
セミナーだけでなく、懇親会で他の地域の方々のお話を聞けるのは、とても刺激的でした。
今後の自分の「働き方」についても考えていくきっかけになる1日でした。

Cさん

前回、今回と「賞」の発表という形のイベントはプロエンジニアとしても、やりがいにつながります。
ただ、日々の業務をこなすのではなく、プロエンジニアとして意識しながら日々を過ごしていきたいと感じました。

Dさん

セミナーでは多くの貴重なお話を聞くことができました。
自分と同じプロエンジニアの皆様の体験談や辻野さんのお話も面白かったのですが、特別審査員の佐々木さんの総評が特に参考になりました。