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Bコラム〜ビジネスマン(技術者)への応援メッセージ〜

『 ガラパゴス日本 』

はじめに

ガラケイとは、云わずと知れたスマホではない携帯電話のこと。
その意味合いとなるガラパゴス諸島は、南米エクアドルの900kmの沖合に存在する。
陸と地続きになったことがなく、動植物は独自の進化を遂げていて、ユニークである。
日本は大陸と地続きだったけれど、大陸と離れて独特の生活や文化を構築した国家である。
文明の衝突(サミュエル・ハンチントン著)の中では、世界を8つの文明に分けているが、日本は独自の1つの文明になっている。日本人としては誇らしい気持ちと、他の文明との違いが良く分からない。日本の中で生まれ育った者には、日本しか知らないから。

ガラパゴスの是非

ガラパゴス化(他とは異なりユニークな進化をしている状況)は、決して全てが否定される訳ではないと考えている。何事につけ、100%の善や100%の悪はない。
ただガラパゴス的な日本の中にいて、ヨソの国や状況を知らないでいるのは問題がある。
グローバリズムな政治や経済活動は、国のレベルで相互に影響を与え合っているのが現実。
特にIT技術やIT関連のサービスは、どこの国にも共通した競争的な様相を生み出していて、上手く技術もサービスも取り入れることが出来るなら生き残れるが、タイミングを外すと、ITがらみでは後進国になってしまう。
あくまでも日本独自の制度や様式に固執するのは、文化レベルなら良いが、IT関連でのガラパゴス化は避けたい。IT先進国を標榜したいものです。

世界の中の日本

何と云ってもアジアの極東に位置する日本は、ヨソの国の人からすると遠い国。
しかし、上手に日本語を話すヨソの国の人を見かける。パックンなどは、その代表ですね。
日本に居ついた人は、日本の文化や安全・安心な社会に共鳴している気がします。
一方、日本人がヨソの国に行き、仕事や生活している人も多くいる。航空交通は飛躍的に発展しているので、人も情報もおカネも行き交っている。更に、交流は盛んになりそう。
IT技術やサービスは、スマホの出現以来、企業だけでなく個人のレベルにも急速多大な影響があり、10数年前と比較すると隔世の感があるものの、まだ発展途上と思う。
日本は法制度や業界の利権が足かせになっていて、IT活用の進展は緩やかに行われているが、ヨソのIT先進国は目を見張るほどに様々な分野で新たなサービスが展開している。
無論、日本よりも遅々として進まぬIT活用の国々も多いが、先行しているIT先進国は加速しながらITやネットをフル活用していて、日本との差を広げそうな勢いがある。
端的な事例は、キャッシュレス化、スマホ連動のタクシー確保など多々あり。

井の中の蛙

日本のIT事情が世界の標準ではないことは、誰にも理解されていると思うけれど、言葉の高い壁(多くの日本人は英語他、言語は不得手)は、結果として、ヨソの国事情を知る機会が少ない。ところが米国には日本びいきの人が増えていると聞く。何と自治体や企業が英語版のホームページを作成していて、その情報を得ているらしい。
自然の美しい景観や地方の町の状況を知るとか、和食の盛り付けなどが素晴らしいなどと。
逆に、ヨソの国の状況を英語バージョンのWEBで知る人は、どれくらいいるだろうか?
残念ながら、日本で生まれ育ち仕事している身には、ヨソの国事情を知る由もない。
ITやネットを利用すると、世界中の驚くほどの情報を得られるが、日本人は言葉の壁を苦手としていて、結果的に「井の中の蛙」化している気がします。その認識を持ちたい。

より良い仕事・生活を求めて・・・脱ガラパゴス化

ITやネットに限らず、何もヨソの国の真似をする必要はないけれど、日本は独特の文化や価値観を持っている自覚と、IT先進国にやや差を付けられている自覚は必要。
要するに、日本の中で仕事も生活も完結している様に見えるが、ヨソの国との関係があって社会経済は成り立っているのだから、世界共通のITやネットがガラパゴス化せぬ様に留意したい。IT技術者もビジネスマンも、自分の置かれている立場で、脱ガラパゴス化に努める役割があります。ヨソの国事情をより多く知るとか、IT関連の新サービスには積極的に関与するとか、体験するなどです。それは、より良い仕事・生活に繋がります。
今風に云えば「ボーっと生きてんじゃねえよ」と、チコちゃんに叱られぬ様に。

斉藤 礼三郎

斉藤 礼三郎

コンピュータやネットワークに関わり半世紀近く。T自動車の情報部門にて、約20年間、DBやNWの企画・設計を担当した。その後、独立し名古屋にてシステム会社を20年ほど経営する。
現在は「PEーBANKのシニアアドバイザー」の立場で活動中。