セキュリティエンジニアに必要な資格と種類・選び方を解説

サイバー攻撃の高度化やデジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、企業のセキュリティ対策は経営課題の最優先事項となっています。その最前線でシステムを守るセキュリティエンジニアは、今や市場価値の高い職種のひとつです。
しかし、セキュリティエンジニアとして活躍するためにどのような資格が必要なのか、どの資格から取得すべきか迷っている方も多いでしょう。
本記事では、セキュリティエンジニアが信頼性を高めるための資格や、自身のキャリア段階に合わせた選び方、効率的な学習ポイントについて解説します。
セキュリティエンジニアが信頼性を高めるための主な国家資格
日本でセキュリティエンジニアとしての信頼を得るには、国家資格の取得が有効です。ここでは、特に評価されやすい3つの代表的な資格を紹介します。
専門家の証となる資格「情報処理安全確保支援士」
情報処理安全確保支援士は、国内唯一のセキュリティ系士業であり、通称「登録セキスペ」と呼ばれる国家資格です。
試験では、システム設計・運用から脆弱性管理、インシデント対応まで、セキュリティ対策の全領域にわたる高度な知識と実践力が問われます。合格後には継続的な知識更新が義務づけられており、最新技術へのキャッチアップも求められます。実務経験を積み、専門家としての対外的な証明を必要とする中級から上級のエンジニアに最適です。
現場の実務スキルを証明する「情報セキュリティマネジメント試験」
情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティの基礎知識や、組織的な管理手法を問う入門者向けの国家資格です。
IT業界だけでなく、企業のDX推進部門など、システムの利活用側でも高く評価されます。未経験者や初学者でも挑戦しやすい難易度設定となっており、セキュリティ職への入口として非常に有効な資格です。
ITエンジニアの基礎体力を示す「基本情報技術者」
基本情報技術者試験は、エンジニアの登竜門とされる国家資格です。
セキュリティ専業ではありませんが、システム開発やネットワークの基礎全般をカバーしているため、ITの総合力を示す指標として広く認められています。キャリア初期にこれらを取得しておくことで、より高度なセキュリティ専門資格へのスムーズな橋渡しが可能です。
セキュリティエンジニアが国際的な評価を得るための主な国際資格
グローバルな環境や、特定の技術領域を極めたい場合には、国際的な認定資格の取得が武器になります。ここでは、広く認知されている3つの国際資格を見ていきましょう。
世界基準のリーダー資格「CISSP(Certified Information Systems Security Professional)認定資格」
CISSPは、情報セキュリティ分野において世界的に認知された高度専門資格です。
システムの設計・開発・運用だけでなく、リスク管理や法規制対応、人的要因まで含む広範な知識が求められ、特にマネジメント職や上級エンジニアに適しています。経営層との会話や意思決定に必要な視点も養えるため、管理職へのキャリアパスを目指す人におすすめです。
攻撃者の技術を習得する「CEH(Certified Ethical Hacker)」
CEHは、ハッカーなどの攻撃者の手法を学ぶことで、防御技術を高める実践的な国際資格です。
侵入テスト(ペネトレーションテスト)や脆弱性診断など、攻撃側の立場を理解することで、より効果的な対策を講じられるようになります。防御一辺倒の学習とは異なり、攻撃のプロセスやツールの使用方法にも踏み込む点が特徴です。
CEHは技術寄りのキャリアを志向する人に向いており、現場での即戦力として重宝されます。
実務の第一歩として評価される「CompTIA Security+」
CompTIA Security+は、特定のベンダー製品に依存せず、セキュリティの基礎を幅広くカバーする国際資格です。
ネットワークセキュリティ、アクセス制御、脅威と脆弱性、インシデント対応など、実務に必要な基本を幅広くカバーしています。試験の難易度も比較的控えめで、セキュリティ業務未経験者でもチャレンジしやすい点が魅力です。
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自分に合った資格はどう選ぶ?
資格の種類が多く、何から手をつけるべきか迷う場合は、自身の現状と目標から逆算して選びましょう。
未経験・初学者はITの基礎と管理の基本からスタートする
まずは情報セキュリティマネジメント試験や基本情報技術者試験で、IT用語や概念をしっかりと固めるのが近道です。いきなり高難易度の資格に挑戦するのではなく、段階を踏んで取得すれば、挫折を防ぎながら着実に成功体験を積めます。
実務経験者は将来の方向性に合わせて選ぶ
技術を突き詰めたいのであればCEHや情報処理安全確保支援士、マネジメント層やマネージャーを目指すのであればCISSPという選び方が現実的です。現在の業務内容に直結する資格を優先することで、得た知識をすぐに現場で活かし、社内評価やスキルの質を飛躍的に高められます。
資格を持つことでキャリアはどう変わる?
資格取得は単なる知識の習得にとどまらず、キャリアを大きく好転させる力を持っています。具体的には、以下の2つの点で大きな変化が期待できるでしょう。
専門性の客観的な証明により、転職時の評価や給与水準が上がる
資格を取得することで、書類選考での通過率が向上するだけでなく、企業によっては資格手当による月々の給与アップも期待できます。目に見えない技術力を資格という形で可視化すれば、この分野ならこの人に任せられるという社内外からの信頼を勝ち取ることができます。
体系的な学習を通じて、複雑なトラブルへの対応力が向上する
独学ではどうしても知識が偏りがちですが、試験勉強を通じて周辺知識を網羅的に学ぶことが可能です。点と点が線でつながることで、根拠のある対策を打てるようになり、最新の攻撃手法に対しても先回りした防御ができるようになるでしょう。
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セキュリティエンジニアに必要なスキル
現場の第一線で活躍するためには、深い技術知識と周囲を巻き込む人間力の両方が不可欠です。ここでは、特に重要となる4つのスキルを解説します。
現場の第一線で求められる専門知識とコミュニケーション能力
セキュリティエンジニアは技術の専門家ですが、同時に人と関わる仕事でもあります。問題が発生した際や施策を導入する際、関係者と円滑に連携するためのバランス感覚が求められるでしょう。
ネットワーク、OS、暗号化、プログラミングなどのIT技術の基礎
セキュリティ技術は、ネットワークやサーバー、アプリケーションといったITインフラの上に成り立ちます。TCP/IPなどの通信規格、LinuxやWindowsなどのOSの仕組み、データの機密性を保つ暗号化技術、そして脆弱性を理解するためのプログラミングスキルは、すべての対策を支える土台となります。
個人情報保護法やガイドラインなど、守るべき法律・規則の理解
ビジネスを法的な側面から守るために、個人情報保護法や各種業界ガイドラインの知識も欠かせません。コンプライアンスを遵守したシステム運用は、企業の社会的信頼を守ることに直結します。
効率的にセキュリティ資格を取得するためのポイント
最短ルートで合格を勝ち取るためには、戦略的な学習計画が重要です。ここでは、効率を高めるための3つのポイントを紹介します。
過去問の反復演習で出題傾向を正確に把握する
国家資格であれば独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の公式サイトや学習アプリを活用し、頻出パターンの問題を徹底的に解きましょう。単に正解を覚えるのではなく、「なぜほかの選択肢が間違いなのか」という根拠まで理解することで、応用力の高い知識が身につきます。また、実際の試験時間を意識して模擬試験を行い、時間配分の感覚を養っておくことも欠かせません。
オンライン講座やスクールで学習の質を向上させる
図解が豊富な動画教材を活用すれば、独学では理解しにくい複雑な技術概念も直感的に捉えやすくなります。専門の講師に質問できる環境があれば、不明点による停滞や挫折を防げます。通勤時間などの隙間時間を活用できるスマートフォン向けの教材を選び、継続しやすい仕組みを作ることがポイントです。
自分のレベルと最新の試験範囲に合った教材を厳選する
セキュリティ分野は、情報の鮮度が命です。まずはテキストの発行年を確認して最新版を選びましょう。その上で、ゼロトラストやAI活用といった最新トレンドが目次や内容に反映されているかを確認することが大切です。初学者は用語解説が丁寧なもの、経験者はアウトプット中心の問題集など、今の自分に最も適した学習環境を整えることが、合格への一番の近道となります。
セキュリティ資格を活かしてキャリアを高めよう
セキュリティに関わる資格は、国家資格から世界標準の国際資格まで多岐にわたります。最も大切なのは、自分の目標とするキャリア像に合わせて、最適な一足目を選ぶことです。
また、取得した資格を最大限に活かして、より好条件の案件への参画や独立を目指すなら、PE-BANKのようなエージェントに相談してみるのも賢明な選択となるでしょう。プロの視点で自分の市場価値を客観的に確認することで、次なるステップがより明確になります。
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