ITエンジニアの向き不向き、何で決まる?性格や能力による基準を解説 | ITフリーランスエンジニアの案件・求人はPE-BANK

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「自分はITエンジニアの才能あるのかなあ……」と思っていませんか?

どんな業界にいても、自分の職業に適正があるかどうか心配になるものです。特にITエンジニアという職種は「しかるべき適性」がありそうな雰囲気が漂っているせいか、「文系は向かない」とか「真面目で几帳面でなければいけない」とか「忍耐力が必要」といった話を耳にすることが多いです。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

ここでは一般に言われている意見と、それとはまったく逆の意見を紹介し、本当にITエンジニアに向いている性格とは何かを弁証法的に導いてみましょう。

point

一般的に言われている、ITエンジニアに向いている性格とは

ではまず一般的によく言われているITエンジニアに向いている性格と、その根拠をご紹介いたしましょう。

一般的によく言われるITエンジニアに向いている性格その1――几帳面

ITエンジニアの主な仕事に、システム設計があります。複雑なシステムを設計するためには綿密な仕様書が必要です。整った体裁の整ったわかりやすい仕様書を作成するためには、かなりの几帳面さが求められます。

一般的によく言われるITエンジニアに向いている性格その2――神経質

素晴らしいプログラムを開発するためには、細かな部分まで気配りができることが必要なので、エンジニアは「神経質」である必要があります。

一般的によく言われるITエンジニアに向いている性格その3――温厚

一日中パソコンに向かっているイメージが強いITエンジニアですが、人と協力し合って仕事をする機会は意外に多いです。したがって、温厚な人でないと難しいです。

ラリー・ウォールによるプログラマの美徳

一方で1987年にプログラミング言語Perlを開発した天才プログラマのラリー・ウォールは、「プログラマの美徳」として次のような資質をあげています。

ラリー・ウォールによる、ITエンジニアに向いている性格その1――怠惰

怠け者であることがプログラマの必須条件。なぜならそもそもプログラミングを作るのは、面倒くさいから。「怠けたい」という気持ちこそが、プログラムを少しでもうまく作ろうとする原動力になるのです。

ラリー・ウォールによる、ITエンジニアに向いている性格その2――短気

ITエンジニアは、プログラムが遅いことに人並み以上にイライラすることが大切です。この苛立ちが、「プログラムを何とか改善してやる!」という強烈なモチベーションにつながるのです。

ラリー・ウォールによる、ITエンジニアに向いている性格その3――傲慢

プライドが高くて傲慢な人は、見栄を張ろうと頑張ります。その見栄がクオリティの高いコードを生み出すので、傲慢であることが必要なのです。

結論

本当の、ITエンジニアに向いている性格は?

いかがでしょうか。

一見すると、一般的に言われている意見が正しく、ラリー・ウォールの意見は「皮肉屋の戯れ言」に思えるのではないでしょうか。一般的に言われている意見は、さっと聞いただけではどれも「なるほどなあ」と思えますし、論理的にまったく問題がないように見えます。

でも、それは早とちりです。

几帳面で神経質というのも、度が過ぎれば要領が悪く、過剰品質に陥ってしまうという意味にもなりえます。簡単な仕事にまで神経質になることで、プロジェクトが進まないということはよく起こることです。「温厚」についても同じで、度が過ぎるとのんびり屋の可能性がありますし、仕事への情熱や責任感が欠如しているがゆえの温厚さと言えないこともありません。

それならば、よっぽど「怠慢」で「短気」で「傲慢」な方がいいのです。

問題は、どちらも人間の性格を「静的」に捉えているところにあるのでしょう。人間は几帳面になったりすることも、いい意味での怠慢になったりすることも、ある程度まではコントロールできることを忘れているから、このようなまったく異なる2つの意見が出てくるのです。

というわけで、根本的な性格が重要なのではなく、周囲の状況に応じて几帳面になったり、怠慢にもなったりできるような「柔軟さ」が、もっともITエンジニアにとって必要な資質と言えるのではないでしょうか。

ITエンジニアに適した能力や適性を身に付ける方法

では、どうすれば柔軟になれるのでしょうか。

性格はある程度までコントロールできるとはいえ、人によって「几帳面寄り」の性格と、「怠慢寄り」の性格があることは確かです。すなわち「柔軟さ」を身につけるには、①自分の性格の傾向をしっかり認識して、②さらに業界全体を知り、③周囲の人間の性格を知ればいいのです。

もしもあなたが野球のピッチャーだとすれば、ストライクゾーンの正確な位置(②)と、相手バッターの苦手なコース(③)を研究します。そして自分の〝癖〟をしっかり把握します(①)。そうすれば適切に配球することも難しくない、というわけです。

ITエンジニアに適した能力や適性を身に付ける方法その1――自分の性格や特徴を知る

几帳面な性格が良くて、大雑把な性格がダメというわけではありません。それに性格はある程度意志でコントロールできるものです。本当は短気なのに自分を温厚と思っていたり、自分がどのような性格かを客観的に把握していないところからトラブルは生じるのです。

ITエンジニアに適した能力や適性を身に付ける方法その2――IT業界について知る

IT業界についてよく勉強し、最新の情報に対する興味・関心を途切れさせないことが重要です。業界をよくわかっていれば、あなたの特質を活かす手段も見えてきます。

ITエンジニアに適した能力や適性を身に付ける方法その3――身近な人間の性格を知る

あなた個人の性格を単体で考えるよりも、周囲の人間との相性を考える方ほうが賢明です。

例えば、あなたがとても要領のいい人間だったとします。効率の良いプログラミングを人よりもスピーディーに開発できる力があったとします。しかしあなたの上司が「几帳面一本槍」で「地道こそ最高の美徳」と考えている人だったらどうなるでしょうか?会社はあなたの素早い仕事ぶりを、「大雑把で、ずるい」と見なし、正しくあなたの能力を評価しません。上司からすれば、あなたを評価することは自分を否定することになるのですから。

おわかりでしょうか。

ITエンジニアとしての向き不向きを考えるよりも、もっと実際的な枠組みとして周囲の状況が自分の性格と合っているかを考えるほうがずっと大切です。そして合っていない場合は会社や職種を変えるなり、あなたの性格を状況に合わせるなり、それなりの対処と工夫が必要になります。

まとめ

あなたはITエンジニアに向いている

ITエンジニアに向く、向かないに答えはありません。

こうしたレッテルは、社会で自分を少しでも有利な立場に置きたい人が取る卑劣な手段である場合もあるので、注意しましょう。たとえ意図的ではないとしても、根拠の薄さからして「自分の立場を少しでもよくしたい」という人の願望の表れである可能性が高いです。特に〝几帳面〟で〝神経質〟で〝温厚〟な人は、いかにもそういうことを考えそうではないでしょうか?

それはともかく、あまりそのような意見を真に受けず、自分の才能を上手く生かせる方法と環境を模索していくことに集中することが大切なのです。

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