閲覧履歴
ITエンジニア
更新日：
プロジェクトマネージャー（PM）の中には、年収1,000万円を超える人が少なくありません。しかし、一方であまり高いとはいえない年収で働いているプロジェクトマネージャーもいます。プロジェクトマネージャーの平均年収はどれくらいで、どのようなキャリアの築き方をすれば、高い年収を得られるのでしょうか。
この記事では、さまざまな条件によるプロジェクトマネージャーの年収の違いを紹介し、年収アップの方法についても解説します。
プロジェクトマネージャーの仕事とは？
プロジェクトマネージャーとはどのような職種なのか、まずは仕事内容や役割について確認しましょう。
プロジェクトマネージャーとは、システム開発において、プロジェクト全体を統括し、プロジェクトの計画、実行、運営、監視、スケジューリング、制作物の品質維持などの全工程に関する責任を担う管理者です。プロジェクトを計画どおりに進めるため、プロジェクトの進行とメンバーを統括する立場にあり、経営陣や社外のステークホルダーともコミュニケーションを取ります。
具体的には、プロジェクトチームの編成やリソースの管理、スケジュールの管理、リスク管理、品質管理、進捗監視、問題解決、予算管理、契約管理、リリースと評価・レビューなどを行います。
プロジェクトマネージャーの平均年収はどれくらい？
経済産業省が公表しているデータによれば、プロジェクトマネージャーの平均年収は、891万5,000円となっています。
同じデータでは、エンジニア・プログラマーの平均年収は592万2,000円などとなっていて、ほかの職種と比べても、プロジェクトマネージャーは、高収入であることがうかがえます。
主な地域のプログラマーの平均年収
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| プロジェクトマネージャー | 891万5,000円 |
| 高度SE・ITエンジニア（基板設計担当・ITアーキテクト） | 778万2,000円 |
| SE・プログラマー（組み込みソフトウェアの開発・実施） | 603万9,000円 |
| SE・プログラマー（ソフトウェア製品の開発・実施） | 593万7,000円 |
| エンジニア・プログラマー | 592万2,000円 |
プロジェクトマネージャーのキャリアパス
プロジェクトマネージャーになるための一般的なキャリアパスは、まずプログラマーやシステムエンジニアとしてプロジェクトに加わり、その後、プロジェクトリーダーとして経験を積んでから、プロジェクトマネージャーに就くという流れが一般的です。
一般的に年齢が上がるにつれて年収も上がるといわれており、その理由は多くのプロジェクトに関わって実績を積み上げれば、その蓄積された経験と専門知識に対する評価が高まるからだと考えられます。
また、キャリアが進むと、社内ポジションとしても管理職などマネジメント的な立場や役割を担うようになり、これに対する評価も給与に反映されます。管理職以外にも、プロジェクトマネージャーは実績を重ねて、特定の分野の専門家となり、ITコンサルタントにキャリアチェンジすることもあります。経済産業省が公表しているデータによれば、ITコンサルタントの平均年収は928万5,000円とされており、キャリアチェンジとともに年収アップも叶えられるかもしれません。
IT技術の進歩とデジタル化の進行により、企業は市場に迅速にサービスや製品を提供することが求められています。そのため、今後もさらにプロジェクトマネージャーに対する需要は増えるものと予測されます。プロジェクト管理の必要性はますます重要なものとなり、それを担う人材の価値も今以上に高まっていくでしょう。
プロジェクトマネージャーの年収に影響する要因
プロジェクトマネージャーの年収は、どのような要因に影響を受けやすいのでしょうか。ここでは、年収アップにつながるポイントを見ていきます。
企業規模や業界、プロジェクト規模
大企業や高成長業界で働くプロジェクトマネージャーは、高年収となる傾向があります。また、大規模なプロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーも同様です。
首都圏だけでなく、地方でも大規模なプロジェクトは展開されています。例えば、新しい建物の建設やインフラストラクチャー整備、大規模な開発事業、地方創生、災害復旧など多様なプロジェクトが発生する建設業界などは、地方においても優秀なプロジェクトマネージャーを求めています。
逆に、プロジェクト管理の重要性を十分に理解していない企業、プロジェクトのパフォーマンスが低くスムーズに進行することが多くないような企業では、プロジェクトマネージャーの収入もあまり高くありません。
プロジェクトのニーズや難易度
プロジェクトのニーズや難易度の違いによっても年収の差は生じます。
例えば、新しいサービスやビジネスに関わるような最新のトレンドに即したプロジェクトは、需要が高く、同時に難易度も高いことが多いといえます。具体的には、AI技術や機械学習を用いたサービスやビジネスは、非常にニーズが伸びている一方で、成功させるための難易度も高めです。
そのため一般的に、こうしたプロジェクトを成功に導く手腕を持ったプロジェクトマネージャーには多くの報酬が支払われます。
管理するチーム規模やプロジェクト数
プロジェクトの中には、複数の企業が共同で取り組み、多くのメンバーで編成されるようなプロジェクトがあります。こうしたプロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーは、企業間やメンバー間の調整、リソースの効果的な割当などに注力し、問題が発生したときは解決策を提示しなければなりません。そのため、それらの労力と責任に見合った高い報酬を得る可能性が高くなるのです。
また、プロジェクトマネージャーの多くは、複数のプロジェクトを同時に管理する立場にあります。一般的にプロジェクトマネージャーとしてのキャリアが長くなるほど複数のプロジェクトに関与する機会が増えます。例えば企業に属している場合は、その役割や責任の重さに応じて昇給していくという流れになることが多いでしょう。
「プロジェクトマネージャ試験」など資格の取得
プロジェクトマネージャーの仕事内容に関連する資格を取得しているかどうかも、年収に影響します。
IPA（独立行政法人情報処理推進機構）が実施する国家資格試験である「プロジェクトマネージャ試験（PM）」や、アメリカのPMI（Project Management Institute）が認定する国際資格である「PMP（プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル）」、アメリカに本部があるNPO法人プロジェクトマネジメント協会が実施・認定している国際資格である「CAPM（プロジェクトマネジメント・認定アソシエイト）」などのプロジェクトマネージャーの仕事に直接関連した資格は、そのスキルと知識を証明するものとして評価されます。また、AWS認定やGoogle Cloud認定資格などのクラウド技術関連資格も有効です。インフラ構築やシステム導入など、それぞれの担当分野に関連した資格も評価を高めてくれるでしょう。
プロジェクトマネージャーの年収をアップする方法
全国平均年収から見ても、プロジェクトマネージャーは年収1,000万円を超すのも難しくない職種です。最後に、プロジェクトマネージャーの年収をアップする方法を見ていきましょう。ポイントとなるのは次の3つです。
CIO・CTO・CDOなどキャリアアップを目指す
まず挙げられるのは、プロジェクトマネージャーから、さらにその上のキャリアアップを目指す方法です。
例えば、CIO（最高情報責任者）、CTO（最高技術責任者）、CDO（最高デジタル責任者）など、企業の技術戦略を牽引する上級管理職に就くことで、年収は確実に大幅アップします。これらのポジションは、組織の技術革新と運営における重要な役割を担うものであり、それに見合った高い報酬が設定されているためです。
また、こうした上級管理者を目指す過程でも、多くのスキルと知識を習得し、実績を残すことができるでしょう。重要なプロジェクトの成功や企業の業績向上といった成果を上げれば、そのプロセスでも昇給を得ることができるはずです。
より高い年収が見込める企業への転職をする
より高い年収が見込める企業への転職も、多くのプロジェクトマネージャーが実践している方法です。これは、企業によってプロジェクトマネージャーに対する評価基準が異なり、そのスキルや実績に対して高い報酬を与える企業もあれば、そうでない企業もあるためです。
例えば大手企業やグローバル企業、IT分野で業績を延ばしている企業、先端テクノロジーを扱う企業、あるいは少人数でも急成長が期待できるスタートアップなどは、プロジェクトマネージャーの報酬が高くなる傾向にあります。また、地方にも待遇の良い会社は存在します。
高いスキルを持つフリーランスになる
高度な専門技術と豊富な経験を持つプロジェクトマネージャーには、フリーランスになるという選択肢もあります。
フリーランスのプロジェクトマネージャーは、その専門性やスキルと経験を最大限に活かせる、高額のプロジェクトを引き受けることが可能です。スキルにもよりますが、プロジェクトマネージャーが引き受ける案件は、月単価60万～100万円程度のものが中心です。自身で案件を選別することができれば、年収1,000万円を達成することはそれほど難しいわけでありません。
プロジェクトマネージャーは正当な評価を得られる環境探しも重要
プロジェクトマネージャーは、エンジニアなどと比べても比較的年収の高い職種です。しかし、同じスキルや知識、実績を持っていたとしても、身を置いている企業によって収入に大きな差が生じることがあります。より高い収入を得るには、スキルアップはもちろんですが、それ以上に正当な評価が得られる環境をみずから探すことも求められます。企業でのキャリアアップ以外に、フリーランスとして自身が得意とし、意欲的に取り組めるプロジェクトを探して取り組む方法もおすすめです。
「PE-BANK」は、フリーランスをサポートするエージェントとして、プロジェクトマネージャーが本来の仕事に注力できるよう、案件の提案から事務作業まで一括して請け負います。フリーランスエンジニアという働き方に興味がある方は、PE-BANKにご相談ください。
関連記事
人気記事ランキング
2024年08月21日 - 2024年11月21日
契約や税金面などの悩み・・・フリーランスが相談できる支援先
フリーランスの重要手続き【開業届け】と【青色申告承認申請書】について解説！
フリーランスの年金手続きと保険料の節約方法
仕事・案件を継続して取る方法
まずは副業としてのフリーランス！会社を辞めずに低リスクで始める起業術
