会社員であれば、営業担当が仕事を取ってきてくれますが、フリーランスは、みずから営業活動を行って案件を獲得しなければなりません。「営業活動はなんとなく気が進まない」という人もいるかもしれませんが、自分に合った営業スタイルを見つけることさえできれば、多くの案件を得られる可能性があるでしょう。

とはいえ、フリーランス向けエージェントサービスを活用するなど、営業活動をせずに案件を獲得する方法もあります。つまり、営業活動はフリーランスが案件を得るために重要な方法ですが、必ずしも自分で営業しなければ案件を取れないというわけではありません。

フリーランスが営業する際には、さまざまな方法があります。ここでは、おすすめの営業方法をいくつか紹介していきましょう。

フリーランスの営業においては、知人や友人、会社員時代の同僚・取引先といった人脈が大きな力となるでしょう。一般社団法人プロフェッショナル＆パラレルキャリア・フリーランス協会が発表している「フリーランス白書 2025」によると、フリーランスの仕事獲得経路で最も多いのは「人脈（知人の紹介含む）」で、全体の72.8％を占めています。

人脈を活用するメリットのひとつに、すでに一定の信頼関係ができている点が挙げられます。営業が苦手な人は、普段のコミュニケーションの延長で、「こんな仕事を探している」「こういうことで困っている企業を知らないか」など、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

ただし、人脈を活用した営業には注意点もあります。例えば、紹介者の顔を立てる必要があるため、条件が合わなくても途中で辞めにくいという点です。こうした状況を避けるため、自分が希望する条件をしっかり伝えることも大切です。

企業に直接アプローチするという営業方法もあります。具体的には、企業宛に営業メールを送ったり、電話で問い合わせたりする方法が挙げられます。

メールや電話で営業する際は、相手のニーズに合わせた提案を意識するようにしましょう。単に「仕事をください」と頼むのではなく、自分のスキルや経験を伝えた上で、それらがクライアントにどう貢献するのかを、わかりやすく伝えることが大切です。

ウェブサイトやSNS、ブログを活用して、自分をアピールすることも、営業方法のひとつです。例えば、個人のウェブサイトを立ち上げて、これまでの仕事の実績や自分のスキルを掲載する方法があります。ポートフォリオ代わりにもなり、クライアントからの信頼感を高める効果が期待できるでしょう。

SNSの活用も重要です。ビジネス目的で利用するユーザーが多いXやFacebookをうまく活用できれば、「この人に仕事を頼みたい」と思ってもらえるチャンスが生まれます。クリエイター系のフリーランスであれば、Instagramで過去の作品を発表するのも効果的です。

また、ブログでの定期的な情報発信もおすすめです。例えば、業界のトレンド、技術的なノウハウ、日々の業務で得た知見などを記事にまとめ、読者の役に立つ情報の発信を意識すれば、多くの読者を獲得でき、その結果、案件につながる場合があります。さらに、仕事に対する姿勢や、大切にしている価値観を共有することで、共感してくれるクライアントとの出会いが増え、長期的な案件につながる場合もあるかもしれません。SNSやブログによる情報発信は、短期間で結果が出るものではありませんが、コツコツと続けることが成功のカギとなります。

交流会やセミナーに参加することも、有効な営業方法です。情報交換やスキルアップを目的とした場ですが、そこでできたつながりから、新たな案件が生まれることもあるでしょう。すぐに案件獲得に直結することは多くないかもしれませんが、長期的に見れば非常に価値のある人脈となる可能性があります。参加する際は、できるだけ誠実なコミュニケーションを心掛けることが大切です。

また、交流会やセミナーに参加することで、同じようにフリーランスで働く人と出会える点も大きなメリットです。仕事上の悩みを共有できる仲間が増えたり、ほかの人の仕事の話を聞いて刺激を受けることで、モチベーションアップにもつながったりします。

フリーランスが営業を成功させるためには、押さえておきたいポイントがあります。ここでは、営業活動をより効果的に進めるためのポイントをいくつか紹介します。

フリーランスの営業活動を成功させるためには、まず自分の強みを明確にすることが欠かせません。クライアントから選ばれるためには、ほかのフリーランスとの差別化を図り、自分ならではの価値を伝える必要があります。例えば「品質重視で細部までこだわる」「納期を絶対に守る」「課題発見力が高い」など、強みは人それぞれです。

自分の強みを把握するためには、自己分析が有効です。「これまでの仕事で特に高い成果を上げたのはどんな仕事か」「クライアントから高い評価を受けたポイントは何か」といった視点で考えると、自分の強みが見えてくるでしょう。自分の強みを理解し、それを的確にアピールできれば、営業活動の際も自信を持って提案できるようになります。また、複数の強みを整理すると、案件やクライアントに応じて、柔軟なアピールが可能です。

営業活動を行う際には、あらかじめ「どのような条件なら仕事を受けるのか」を明確に決めておくことが重要です。条件を決めておかないと、相場に見合わない低い単価の案件を引き受けてしまったり、自分に合わない仕事で消耗してしまったりするリスクが高まります。
適切な条件を事前に設定することは、自分にとって無理のない働き方を実現するために欠かせないポイントです。

営業活動において、ポートフォリオは、自分の実績やスキルをアピールするために欠かせません。クライアントは、発注前に「この人に依頼して本当に大丈夫か」を見極めようとしています。その際、ポートフォリオは非常に有効なツールです。見やすく整理されたポートフォリオがあれば、営業の場面でも説得力が増すでしょう。

営業活動を成功させる上で、コミュニケーションスキルは必要な能力です。いくら業務に関する高度なスキルを持っていたり、すばらしい提案内容を考えていたりしていても、それを相手に正しく、わかりやすく伝えられなければ案件獲得にはつながりにくくなります。

とはいえ、高度な話術や、特別なスキルが必要というわけではありません。ビジネスにおけるコミュニケーションで大切なのは、相手を気遣ったり、相手に不快な思いをさせなかったりするような誠実で丁寧な態度です。こうした基本的な配慮ができるかが、相手に安心感や信頼感を与えるポイントになります。普段のやりとりや打ち合わせ、交流会での会話など、あらゆる場面で円滑なコミュニケーションを意識するようにしましょう。

案件が忙しく営業に手が回らなかったり、営業がどうしても苦手だったりする場合は、フリーランス向けエージェントサービスを活用するのがおすすめです。エージェントは、フリーランスとクライアントのあいだに入って、案件紹介から契約交渉、業務相談まで幅広くサポートしてくれます。

エージェントに登録すると、自分のスキルや希望条件に合った案件を紹介してもらえるため、自分で営業活動をしなくても、案件を獲得できるのが大きなメリットです。さらに、契約条件の調整やトラブル時の相談なども行ってくれるので、安心して業務に集中できます。
「営業が苦手だけど、案件を獲得したい」「多くの実績を早く積みたい」というフリーランスの方は、ぜひエージェントサービスの利用を検討してみましょう。

フリーランスにとって営業活動は、案件を獲得するための重要な方法のひとつです。営業活動を成功させるためには、自分の強みを理解し、仕事を受ける条件を明確に設定することが欠かせません。さらに、ポートフォリオをきちんと作成したり、誠実なコミュニケーションを心掛けたりすれば、クライアントの心を動かしやすくなるでしょう。

とはいえ、営業活動をしなくても、案件を獲得する方法もあります。例えば、フリーランス向けエージェントサービスを利用すれば、エージェントが自分に合った案件を代わりに探してきてくれます。
中でも「PE-BANK」は、フリーランスの方が本来の仕事に注力できるよう、案件の提案から事務作業まで一括して請け負うエージェントです。営業活動に苦手意識を持っている方、できるだけ自分の仕事に注力したい方は、ぜひPE-BANKにご相談ください。