ネットワークエンジニアの将来性は?今後求められるスキルも解説

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ネットワークインフラの構築や運用保守に携わる専門職として、ネットワークエンジニアは重要な役割を担っています。オンプレミスからクラウドへの移行が急速に進んでいる中で、ネットワークエンジニアの将来性について気になるという人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ネットワークエンジニアの現在の需要や将来性、そして今後求められるスキルについて解説していきます。

ネットワークエンジニアとはどんな職種?

ネットワークエンジニアの将来性は?今後求められるスキルも解説

ネットワークエンジニアは、企業・組織のネットワークインフラの設計、構築、運用、保守を担当する専門職です。その主な役割は、データ通信の効率性とセキュリティを確保し、ネットワークの安定稼働を維持することです。

ネットワークエンジニアの担当領域

ネットワークエンジニアの担当領域としては、LAN/WANの設計・設定、ネットワークの構築、ネットワーク機器(ルーター、スイッチ)の管理、ネットワークセキュリティの確保、トラブル対応、ネットワークパフォーマンスの監視・最適化などがあります。

また、近年ではネットワークエンジニアがクラウドネットワークの管理や仮想ネットワークの設定を担当する機会も増えています。

他のエンジニアとの違い

ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計・構築・運用に特化している点で、SE(システムエンジニア)などのエンジニアと異なります。従来のネットワークエンジニアは、基本的にコーディングを行いません。ネットワークやサーバーに関する知識を駆使してネットワークの設計や構築に携わり、ネットワーク機器の配線のような物理的な作業も担当します。

ただし、後述しますが、近年ではネットワーク仮想化技術やクラウド環境が普及しており、それに伴ってネットワークエンジニアがプログラミングを行うケースも増えています。ほかのエンジニアとの共通点も増えつつあるといえるでしょう。

ネットワークエンジニアの現在の需要

ネットワークエンジニアの需要は現在、どのような状況にあるのでしょうか。以下で現在の需要について説明します。

IT業界全体の人手不足は継続中

IT業界では慢性的な人手不足が続いており、ネットワークエンジニアも例外ではありません。経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2030年には約59万人のIT人材が不足すると予測されています。ネットワークエンジニアにとっても、売り手市場の傾向が継続しています。

今後のIT人材の不足状況

今後のIT人材の不足状況

※参考元:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」(2016年6月発表)

運用・保守を担当する人材の需要は継続

現在、多くの企業でネットワークインフラの整備は完了しているため、ネットワークの設計・構築を担当する人材の需要は減少しているという指摘もあります。

しかし一方で、運用や保守を担当する人材の需要は依然として高く、ネットワークの安定稼働の維持、トラブル対応、セキュリティ対策におけるネットワークエンジニアの役割は増しています。少なくとも今後数年は、運用・保守の仕事がなくなることは考えにくいでしょう。

クラウドやAIなど先端分野での需要が増加

クラウド、AI、IoT、ビッグデータなどの先端IT分野での需要は急増しており、これらの分野に精通したネットワークエンジニアの数はまだ少なく、大手IT企業による優秀な人材の争奪戦が続いています。最先端のスキルを持つエンジニアは、高い需要により、好待遇で雇用される可能性が高まっています。

ネットワークエンジニアの将来性がある理由

IT業界の市場規模が拡大し続ける中、ネットワークエンジニアの需要は継続的もしくは増加しており、将来性はあるといってもいいでしょう。ここからは、ネットワークエンジニアは将来性があるといえる理由について詳しく考察してみます。

ネットワークエンジニアの仕事内容の変化

ネットワークエンジニアは将来性があるといえる理由のひとつが、ネットワークエンジニアの仕事内容の変化です。ネットワークエンジニアの仕事内容は、従来のネットワーク設計や運用・保守に加え、より高度なセキュリティ対策やクラウドサービス、リモートアクセスソリューションの管理などへと変化しています。特にクラウドへの移行が進む中で、クラウド環境でのネットワーク構築・運用が重要な業務となっており、この傾向は今後も続いていくと考えられます。

ネットワークエンジニアに求められるスキルの変化

ネットワークエンジニアに新たな技術スキルが求められていることも、将来性がある理由のひとつです。特にクラウドサービスやIoTの普及に伴い、クラウドサービスや情報セキュリティ、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)などのスキルが必要とされるようになりました。クラウド環境では、従来の物理的なネットワーク機器を使った配線・設定から、仮想ネットワークを用いた設計・設定へとネットワークエンジニアの業務内容が移行しており、クラウド技術に精通したネットワークエンジニアが求められています。

AI普及の影響

AIの普及も、ネットワークエンジニアの役割や仕事内容に変化をもたらす事柄です。例えばChatGPTなどの生成AIは、ネットワーク自動化の実現に貢献することが期待されています。現時点では、ベンダーが提供する自動化ツールのユースケースは限られていますが、今後の普及により、AIによるネットワークの自動監視や制御が可能になる見込みです。そのため、ネットワークエンジニアには、自動化ツールやAIに関する知識が求められるようになります。

今後ネットワークエンジニアの活躍が期待される分野

オンプレミスサーバーやオンプレミス環境のネットワークも依然として運用されているため、オンプレミス環境の専門知識を持つネットワークエンジニアは今後も不可欠です。それ以外にネットワークエンジニアの活躍が期待される新たな分野についても、以下で説明します。

クラウド型ネットワーク構築

クラウドサービスの普及が進む中で、クラウド型ネットワークの設計・構築・運用に関わる業務が、今後さらに増加すると考えられます。ネットワークエンジニアには、クラウドプラットフォームに精通し、柔軟でスケーラブルなネットワーク環境を構築できる能力が必要です。

オンラインゲームの運用保守

オンラインゲームの運用保守には、ネットワークの安定性とパフォーマンスの高さの両立が求められるために、ネットワークエンジニアの活躍が欠かせません。低遅延かつ高可用性に優れたネットワーク環境を維持するため、サーバーの最適化やトラブルシューティングなどのタスクを受け持ちます。

IoT(Internet of Things)

IoT(Internet of Things)の普及により、多数のデバイスがネットワークに接続されるようになっています。ネットワークエンジニアは、IoTデバイスのネットワーク接続、セキュリティ、運用などを担当します。

M2M(Machine to Machine)

M2Mは、機器同士が自動的に通信する技術です。製造業など多くの産業で活用されており、スマートメーターや自動車のセンサーなど、さまざまな分野で応用されています。ネットワークエンジニアは、M2M通信の設計、セキュリティ、トラブルシューティングなどを担当します。

5G

5Gは、高速通信と低遅延を実現する次世代のモバイル通信技術です。特に、5Gを活用するIoTやM2Mの開発にはネットワークエンジニアの専門知識が欠かせません。ネットワークエンジニアは、5Gネットワークの設計、展開、最適化などを担当します。

これからのネットワークエンジニアに求められるスキル

最後に、これからのネットワークエンジニアに求められるスキルについて、整理してご紹介します。ネットワークエンジニアとしてキャリアを続けたい方は、ぜひ参考にしてください。

クラウドサービスに関する知識

クラウド型ネットワークに携わるネットワークエンジニアには、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP) などの主要なクラウドサービスに精通していることが求められます。クラウドネットワーキング、仮想ネットワーク、サブネット、セキュリティグループなどの概念を理解することはもちろん、クラウド上のネットワーク設計と運用、クラウドリソースの管理、設定、最適化を効果的に行うためのスキルが必要です。

クラウドサーバーでのインフラ構築スキル

クラウド環境でのインフラ構築スキルも重要です。これには従来のオンプレミス環境とは異なるアプローチが求められます。ネットワークエンジニアは、クラウド上での仮想ネットワークの設計や、インフラストラクチャー・アズ・コード(IaC)を使用した自動化技術を習得する必要があります。クラウドサーバーでのインフラ構築スキルがあれば、スケーラブルで効率的なインフラ展開が可能です。

ネットワークセキュリティに関する知識

ネットワークセキュリティの知識は、今後ますます重要性を増すでしょう。クラウド環境においては、データ保護やアクセス制御、セキュリティポリシーの設定など、複雑なセキュリティ対策が求められます。ネットワークエンジニアは、情報セキュリティの最新動向を把握し、効果的なセキュリティ対策を実施できるスキルを持つことが重要なのです。

自動化とスクリプト作成能力

ネットワークの設定や管理の自動化に対応するためには、自動化ツールやスクリプトの作成能力が不可欠です。Ansible、Terraform、Pythonなどのスクリプト言語や自動化ツールを活用し、ネットワークインフラの効率的な管理を行うスキルが求められます。

データ分析スキル

ネットワークパフォーマンスの監視やトラブルシューティングのためのデータ分析スキルも欠かせません。ネットワークのログデータやパフォーマンスデータを分析し、問題の特定やパフォーマンス向上のためのインサイトを得る技術は、ネットワークエンジニアにとって重要なスキルです。

時代の要請に対応したスキルを持つネットワークエンジニアを目指そう

ネットワークエンジニアの需要は依然として高く、企業・組織のITインフラの構築や運用保守になくてはならない存在であることは今後も変わらないでしょう。ただし、クラウドサービスなどの普及に伴い、仕事内容や求められるスキルには変化が生じています。IT業界の市場規模拡大と技術進化に伴い、時代の要請に対応したスキルを持つエンジニアの活躍が期待されています。

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