フリーランスエンジニアで年収2,000万円を目指すには?達成戦略を解説

フリーランスエンジニアとして活動する中で、年収2,000万円を1つの目標に掲げる方は多いのではないでしょうか。IT業界はスキルや実績次第で高収入を目指せる環境が整っており、実際にこの水準に到達しているエンジニアも存在します。ただし、そこに至るまでには、綿密な戦略と高い専門性が求められます。
本記事では、年収2,000万円は現実的に可能なのかということや、到達している人の実態、難易度、収入を伸ばすために必要なスキル・前提条件のほか、年収2,000万円を目指すための現実的な働き方についても紹介します。
フリーランスエンジニアで年収2,000万円は現実的に可能か
結論からいえば、フリーランスエンジニアで年収2,000万円を稼ぐことは現実的に可能です。しかし、それは誰もが簡単に到達できる領域ではありません。まずは市場の実態と、高収入エンジニアの特徴を正しく理解しておきましょう。
年収2,000万円を稼ぐフリーランスエンジニアの実態
年収2,000万円を超えるフリーランスエンジニアは、全体から見ればごく一部の層に限られます。「フリーランス白書2019」の調査によると、IT・エンジニア系の職種で年収2,000万円以上と回答したのはわずか1.5%でした。PE-BANKのデータによると、フリーランスエンジニアの平均年収はおよそ800万円(※関東エリアのデータ)で、一般的なフリーランスエンジニアの平均年収と比較しても、そのハードルの高さは明らかです。
しかし、ほかの職種と比較すると、ITエンジニアは高単価案件が豊富に存在するため、年収2,000万円への到達可能性は相対的に高いといえるでしょう。特に昨今のDX(デジタル・トランスフォーメーション)需要の拡大や、AI・データサイエンス分野の急成長により、ハイスキルなエンジニアに対する報酬水準は上昇傾向にあります。
この層に到達できるかどうかは、年齢よりもスキル、実績、案件単価の3要素によって決まります。20代であっても、市場価値の高い希少なスキルを持ち、難易度の高いプロジェクトを成功に導いた実績があれば、年収2,000万円を実現することは決して不可能ではありません。
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フリーランスエンジニアの年収の傾向
フリーランスエンジニアの平均年収は、前述の通りPE-BANKの調査によるとおよそ800万円(※関東エリアのデータ) で、特に500〜800万円がボリュームゾーンといわれています。このレンジは、一定の実務経験があれば比較的到達しやすい水準ですが、ここから頭打ちになるケースも多く見られます。
年収2,000万円という金額は、平均年収から大きく突出した水準です。月単価に換算すると約170万円で、これは一般的な開発案件の単価相場である60万~80万円程度の2倍以上であり、通常の開発業務をこなすだけでは到達が困難であることがわかります。
そのため、年収2,000万円を目指すには、単に稼働時間を増やす、残業を増やすといった労働集約的なアプローチではなく、自身の時間単価を劇的に引き上げるための単価設計が極めて重要になります。高単価な案件を狙うためのポジショニング戦略が不可欠なのです。
年収2,000万円の手取りと生活水準
年収2,000万円を達成した際、気になるのが実際の手取り額と生活水準です。日本は累進課税制度を採用しているため、収入が増えるほど税負担も重くなります。
税金は、所得税・住民税や、国民健康保険料、国民年金の保険料のほか、課税事業者であれば消費税、法定業種に該当する場合は個人事業税などが差し引かれます。経費の計上額や家族構成、節税対策の状況によって変動しますが、手取り額はおよそ1,200万~1,400万円となるでしょう。
額面で見ると大きな金額ですが、税金や社会保険料で30~40%近くが控除される現実はシビアです。しかし、会社員とは異なり、フリーランスには経費という概念があります。PC代や通信費、書籍代、家賃の一部など事業に関連する支出を適切に経費計上し、小規模企業共済やiDeCo(個人型確定拠出年金)などを活用して課税所得を圧縮すれば、合法的に手取り、いわゆる可処分所得を最大化することが可能です。
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年収2,000万円を実現するために必要なスキル
高単価案件を獲得し、年収2,000万円を実現するためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。汎用的なスキルだけでは高単価は望めません。市場希少性の高いスキルセットが求められます。
高単価につながる技術スキル
プログラミング言語の選定は年収に直結します。Go、Rust、Python、Scalaといった言語は、近年需要が急増している一方で扱えるエンジニアが不足しており、単価が高騰する傾向にあります。
特にGoやRustは、大規模なWebサービスやマイクロサービスアーキテクチャを採用する企業での採用が進んでおり、高トラフィックを捌くためのバックエンド開発案件などで高単価が提示されやすいのが特徴です。これらの言語をメインスキルとして習得し、実務レベルで使いこなせるようになることが、収入のベースラインを引き上げる第一歩となります。
専門領域で市場価値を高める知見
言語スキルに加え、特定の専門領域における深い知見、いわゆるドメイン知識を持つことも重要です。現在であれば、AI、ブロックチェーンやWeb3、データサイエンスなどの先端技術領域は、圧倒的に人材が不足しており、極めて高い単価設定がされています。
これらの技術は日々進化しており、キャッチアップのコストも高いといわれていますが、その分「代えが利かない人材」としてのポジションを確立しやすく、単価交渉においても非常に有利に働きます。
設計・要件定義を担える上流スキル
年収2,000万円を目指すなら、要件定義、基本設計・詳細設計、アーキテクチャ選定といった上流工程を担えるスキルが必須です。
クライアントのビジネス課題を理解し、それを技術的な要件に落とし込み、最適なシステム構成を提案できるエンジニアは、コンサルタントに近い立ち位置で評価されます。上流工程からプロジェクトに関わることで、プロジェクト全体への影響力が増し、エンジニアとしての市場価値が大きく向上するでしょう。
マネジメントの経験
技術力だけでなく、プロジェクトマネジメントやテックリード、エンジニアリングマネージャー(EM)としてチームを牽引した経験も、高単価な指名案件につながる強力な武器となります。
開発チームの進捗管理、コードレビューを通じた品質担保、メンバーの育成、他部署との折衝など、組織としての成果を最大化できる人材は、どの企業にとっても獲得競争となるほど希少価値の高い存在です。技術もわかるマネージャー、あるいはマネジメントもできるスペシャリストという立ち位置は、フリーランス市場において最強のカードのひとつといえるでしょう。
年収2,000万円を実現するための前提条件
スキルがあるだけでは、案件は獲得できません。クライアントから「この人に年2,000万円払いたい」と思わせるだけの信頼と実績、そしてビジネススキルが必要です。ここでは、年収2,000万円を実現するための前提条件を紹介します。
高単価案件を任されるだけの即戦力であること
高単価な案件ほど、クライアントからの期待値とプレッシャーは高くなります。教育不要で、初日から成果を出せる即戦力であることは大前提です。
採用コストや教育コストをかけずに、プロフェッショナルとして課題を解決してくれるからこそ高額な報酬が支払われます。ただし、自分のスキルセットと案件の要件が完全に合致しており、過去に類似の課題を解決した実績があることを証明できなければ、参画は難しいでしょう。責任範囲も広く、自走力が求められます。
単価交渉を成立させる営業力・対人調整力を備えていること
自身の強みや実績を棚卸しし、クライアントにとってのメリットを論理的に説明できる営業力も必要です。
特に単価交渉の場では、「なぜこの単価なのか」「自分を雇うことでクライアントにどのような利益があるのか」を明確に伝える必要があります。また、経営層や事業責任者などエンジニア以外のステークホルダーにもわかる言葉で技術的な価値を説明できる翻訳能力も、信頼を勝ち取る上で重要な要素です。
継続受注につながる信頼関係を構築できていること
年収2,000万円を継続するためには、一度きりの高単価案件ではなく、リピートや紹介で案件が途切れない状態を作ることが理想的です。
そのためには、納期や品質を確実に守るプロ意識はもちろん、クライアントの課題解決に主体的に関わる姿勢が不可欠です。求められる以上の価値を提供する、能動的に提案を行うといった姿勢が信頼を生み、次もあなたにお願いしたいという継続受注や、より好条件な案件の紹介につながっていきます。
年収2,000万円を目指す現実的な働き方
月単価170万円の案件を獲得するのは至難の業ですが、働き方を工夫すれば年収2,000万円に近づくことは可能です。
複数案件を組み合わせて収入を設計する
1つのクライアントに依存するのではなく、複数の案件を並行して稼働する、いわゆるパラレルワークを行うことで、リスクを分散しながら総収入を上げる戦略です。
例えば、「週3日の高単価な開発案件で月80万円」+「週2日の技術顧問やアドバイザー案件で月40万円」+「スポットでの受託開発や執筆で月20万~30万円」といったように、役割や稼働日数の異なる案件を組み合わせれば、月収150万円~200万円を目指すことができます。特に技術顧問やPM支援などのコンサルティング業務は、実働時間に対して単価が高くなりやすいため、組み合わせのパーツとして非常に有効です。
稼働設計と時間管理で収入を維持する
複数案件を抱える場合、徹底した時間管理、すなわちタイムマネジメントが必須となります。オーバーワークで体調を崩してしまっては元も子もありません。
案件ごとの稼働時間を正確に見積もり、無理のないスケジュールを組むこと、そして、単価だけでなく実工数を意識することが重要です。見かけの単価が高くても、ミーティングが頻繁にあったり、仕様変更が頻発したりして実質的な時給が下がってしまっては意味がありません。長期的に高いパフォーマンスを発揮し続けられる、持続可能な働き方を意識しましょう。
年収2,000万円を実現するための具体的な戦略
最後に、年収2,000万円への道をより確実なものにするための具体的なアクションプランを紹介します。
フリーランスエージェントを戦略的に活用する
高単価案件を継続的に獲得する手段として、フリーランスエージェントの活用は有効です。エージェント経由では、一般には公開されていない高単価案件や、要件の厳しいポジションにアクセスできるケースがあります。
また、営業活動や契約条件の調整を任せられる点も大きなメリットです。単価交渉や条件確認を個人で行う負担が減ることで、本来注力すべき業務に集中しやすくなります。年収2,000万円を狙う段階では、エージェントを紹介窓口ではなく、戦略の一部として位置づける視点が重要です。
税務知識と収入管理を前提に設計する
実質的な手取り収入を増やすために、税務知識を身につけ、適切な節税対策を行うことも大切です。税金や社会保険料の負担も大きいため、稼ぐだけでなく残す戦略も重要になります。
青色申告特別控除の活用はもちろん、経費の適正な計上、小規模企業共済、経営セーフティー共済などの制度活用を検討しましょう。収入規模が大きくなれば、税理士と顧問契約を結び、専門的なアドバイスを受けながら法人化を検討するのも1つの有効な選択肢となります。
単価交渉と契約条件を見極める
案件参画時や契約更新時の単価交渉は、年収アップの最大のチャンスです。遠慮して相場通りの金額で契約するのではなく、自身の実績や提供できる価値を根拠に、前向きな交渉を行いましょう。
また、契約形態や著作権の帰属、損害賠償責任、支払サイトなど契約条件もしっかりと確認する必要があります。特に大手企業との契約では、不利な条項が含まれていないか注意深くチェックし、リスクを回避する視点を持つことが、長く安定して稼ぎ続けるためには不可欠です。
年収2,000万円という高みを目指そう
フリーランスエンジニアで年収2,000万円を目指すことは、簡単な道のりではありませんが、戦略次第で十分に実現可能な目標です。
Go、Rust、Python、AI、上流工程の知見、マネジメントなどの市場価値の高いスキルを磨き、単価だけでなく手取りや経費まで含めた収入設計を行うことが重要です。また、複数案件の組み合わせや、エージェント活用による高単価案件獲得を実践し、プロフェッショナルとしての信頼と実績を積み上げていきましょう。
これらを着実に実行していくことで、年収2,000万円という高みが見えてくるはずです。まずは自分の現在の市場価値を知り、どのような案件に挑戦できるのかを確認することから始めてみてはいかがでしょうか。エージェントへの相談は、その第一歩として非常に有効な手段です。
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