PMOにおすすめの資格とは?取得のメリットや勉強方法も解説

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プロジェクトの複雑化や多様化に伴い、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)にはより高度な知識とスキルが求められるようになっています。そんな中で、資格取得は自身のスキルを証明し、競争力を高める重要な手段となります。

本記事では、PMOに役立つ8つの資格と取得のメリット、勉強方法、資格以外に必要なスキルについて詳しく解説します。PMOを目指す方やスキルアップを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

PMOに資格は必要?

PMOにおすすめの資格とは?取得のメリットや勉強方法も解説

PMOになるにあたって、資格は必要ありません。PMOの仕事はプロジェクトマネージャーの支援をはじめ、マネジメント方法の標準化など多岐にわたりますが、幅広い知識と豊富な経験、高度な技能があれば、PMOとしての活躍は十分に可能です。

これらの能力は、技術的なスキルと違い、客観的なアピールが難しいため、能力を証明できる資格の取得がおすすめです。また、資格の取得によって、PMOとしての専門性を示すことができ、プロジェクトメンバーからの信頼も得られるでしょう。

PMOに役立つ資格8選

PMOに役立つ資格は数多くありますが、ここでは特に人気の高い8つの資格を紹介します。自分のスキルや経験、目的に合った資格の取得を目指してください。

PMOスペシャリスト™認定資格(NPMO認定PMO-S™)

PMOスペシャリスト™認定資格(NPMO認定PMO-S™)は、一般社団法人日本PMO協会が資格認定を行っています。組織内でのプロジェクトマネジメントを支援する際に必要な知識があることを証明する資格です。試験はオンライン方式で、解答は選択式です。

資格は3つのレベルに分かれています。PMOの基礎知識を証明するPMOスペシャリスト(★)™、PMOの知識と技術を証明するPMOマネジャーレベルのPMOスペシャリスト(★★)™、最高レベルのPMOスペシャリスト(★★★)™の3つです。ただし、PMOスペシャリスト(★★★)™は現在策定中のため、まだ受験できません。

この資格を取得することで、PMOとしての専門性を客観的に証明でき、キャリアアップにもつながるでしょう。

プロジェクトマネジメント・アソシエイト™認定資格(NPMO認定PJM-A™)

プロジェクトマネジメント・アソシエイト™認定資格(NPMO認定PJM-A™)は、現場管理のためのプロジェクトマネジメントの基本知識とスキルを証明できる資格です。一般社団法人日本PMO協会が資格認定を行っており、試験はオンライン形式で選択式問題に解答します。

NPMO認定PJM-A™は、プロジェクトマネジメントについての基礎知識が証明される資格であるため、PMOになるための最初の足場を作りたいという初学者におすすめです。

この資格の取得によって、プロジェクトマネジメントの基本的な知識やスキルを身につけることができ、PMOを目指す上での第一歩となるでしょう。また、この資格を取得した後に、より上位のPMO資格にチャレンジするのもよいかもしれません。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する資格試験です。システム開発プロジェクトの責任者であるプロジェクトマネージャーを想定した試験です。選択式と論述式の問題があり、単なる知識だけでなく、文章作成能力や論理的思考力も求められます。

PMOがこの試験に合格し、資格を取得していれば、プロジェクトを成功させるために必要な技術の選択、体制づくり、メンバーの配置など、幅広いエリアをカバーできるスキルがあると証明されます。

国家資格のため難易度は高いですが、公的な資格のため、取得メリットは大きいといえるでしょう。

P2M資格

P2M資格は、日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が実施する資格試験です。プロジェクトマネジメント・コーディネーター(PMC)資格試験、PMSプログラム試験、プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)資格試験、プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)資格試験、プログラムマネジメント・アーキテクト(PMA)資格試験の5つに区分されています。ただし、PMAはまだ実施されていません。

PMR資格試験は論述、面談、ワークショップなどによる総合評価です。PMC資格試験とPMSプログラム試験、PMS資格試験については、50問(PMS資格試験は100問)の四肢択一問題により評価されます。P2M資格は、プロジェクトマネジメントだけでなく、プログラムマネジメントも対象とした資格で、組織戦略とプロジェクトを連動させるための知識とスキルを証明できます。

PMP(Project Management Professional)®資格

PMP(Project Management Professional)®資格は、アメリカのProject Management Institute,Inc.(PMI)本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。試験内容は、人材、プロセス、ビジネス環境の3つの領域から構成されています。

PMPの受験には、実務経験と35時間の公式なプロジェクトマネジメント教育研修の受講が必要であり、必要とされる実務経験期間は学歴ごとに異なります。受験のハードルが高く、難易度も高い資格ですが、グローバルに通用するプロジェクトマネジメントのスキルを証明できるため、キャリアアップに大きく役立つでしょう。

CCNA認定

CCNA認定は、ネットワーク機器で高いシェアを誇るCisco Systems(シスコシステムズ)が主催するベンダー資格です。一般的なネットワーク知識に加え、Cisco(シスコ)社製ネットワーク機器に関する問題も出題されます。

ネットワークはITシステムに必須の要素です。PMOがこの資格を取得することは、ネットワーク領域の深い理解を証明し、システムの全体像を理解した適切なマネジメントを可能にします。

CAPM(Certified Associate in Project Management) ®資格

CAPM(Certified Associate in Project Management)®資格は、Project Management Institute,Inc.(PMI)本部が運営する、プロジェクト・チームメンバー、新人のプロジェクトマネージャー、大学生、大学院生を対象とした資格試験です。プロジェクトマネジメントの基本的なプロセスや用語を問う内容で、基本的な内容が中心です。

試験内容は「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)」から出題されるので、PMBOKガイドの知識を確認するためにも役立ちます。PMPほどの実務経験は求められないため、プロジェクトマネジメントを学び始めた方にとって、最初に取得しやすい資格といえます。

PRINCE2®資格

PRINCE2®資格は、イギリス商務局が開発したプロジェクトマネジメント手法に関連する国際的な資格です。プロジェクトを成功裏に進めるために必要不可欠なものを網羅し、幅広く活用されています。元々はIT向けに開発されましたが、フレキシブルな手法であり、ヨーロッパを中心にロンドンオリンピックなどのプロジェクトで活用されています。

PRINCE2®の試験は、ファンデーション(foundation)とプラクティショナー(Practitioner)の2種類です。ファンデーション(foundation)に合格すると、プラクティショナー(Practitioner)の受験資格が得られます。
試験は英語で行われ資料も英語がほとんどのため、英語が苦手な方は勉強に苦労するかもしれません。しかし、PRINCE2®は欧州を中心に広く認知された国際資格のため、グローバルに活躍したい方には取得を目指す価値は十分にあるでしょう。

PMOが資格を取得するメリット

資格取得には一定の勉強時間や受験費用が必要ですが、それを上回る多くのメリットが得られます。以下では、PMOに関連する資格を取得するメリットについて詳しく説明します。

スキルアップに役立つ

PMOに関連する資格を取得するメリットのひとつは、スキルアップに役立つことです。PMO資格試験の試験項目は、PMOとして必要な知識やスキルを網羅しているため、学習を通したスキルアップが可能です。資格試験の勉強を通じてプロジェクトマネジメントの本質や基本概念を理解すれば、どんな現場でも応用できるスキルが身につきます。

また、資格取得のための学習は、業務への理解を深め、モチベーションの向上にもつながります。自分に必要なスキルと、資格がカバーする範囲を把握することで、今後の学習の方向性を定められるでしょう。

キャリアアップにつながる

PMO関連の資格の取得は、自分のスキルを客観的に証明するための実績となり、キャリアアップにつながることもメリットです。明確な実績を積み重ねれば、リーダーやマネージャーへのキャリアアップも可能です。資格取得により経営視点でクライアントと対話する機会なども増えれば、より高度な能力が身につきます。

また、PMO関連の資格を取得することで、キャリアの選択肢が広がり、自分に合った働き方を見つけられるかもしれません。PMOはプロジェクトワークで活躍できるため、フリーランスのような案件ごとの働き方にも向いています。そのため、スキルの高いPMOはフリーランスとして働くことも可能です。

資格手当がもらえる

PMO資格を取得すると、会社によっては資格手当がもらえる場合があります。手当の支給形態は、月々の給料に上乗せされるケースと、一時金として一括で支給されるケースの2通りが一般的です。手当の金額は、給料に上乗せの場合は月額5,000円〜、一時金の場合は1万円〜と企業や資格によって異なります。

ただし、すべての企業で資格手当制度があるわけではないので、自分の所属する組織の制度を確認することが大切です。

PMO資格を取得するための勉強方法

PMO関連資格の準備を効果的に進め、合格率を高める方法はあるのでしょうか。以下で、PMO資格取得のための効果的な勉強方法を紹介します。

参考書を利用する

資格試験の対策には、参考書を活用してみましょう。参考書ではわかりやすく解説されていることが多く、中には漫画で解説している参考書もあるので、自分の理解度や学習スタイルに合った教材を選ぶと効率的に学習を進められます。

参考書は試験対策に特化した内容になっていることが多いため、試験範囲を効率よく学習するのに役立ちます。

主催団体指定の教材と過去問題を利用する

資格試験を実施している団体が指定している教材がある場合は、それらを利用して学習すると確実で最新の情報を得られます。また、過去問題集が入手できるのであれば、何度も解くことで出題パターンを理解し、効率よく学習を進められるでしょう。

過去問題は、実際の試験に出題されたものなので本番の試験に慣れるためにも有効です。ただし、過去問題だけでなく、基本的な知識の取得も重要です。したがって、過去問題を解くことと並行して、関連する教材や書籍を用いて知識の幅を広げ、理解を深めることが望ましいといえます。

実務経験から得た学びをまとめる

実際の業務で得た学びは、資格試験の勉強に非常に役立ちます。特に論述形式の問題がある試験では、実務経験を論述に反映させることで、より説得力のある答案の作成が可能です。

日常的に業務で得た経験を振り返り、それを体系的に抽象化して知識に変換する習慣を身につけると、試験の勉強にも役立ちます。実務での教訓や成功例を整理し、それを試験の知識に結びつけることで、理解が深まり、試験対策が効果的に進むでしょう。

資格以外にPMOに必要なスキル

PMOとして活躍するには、資格取得以外にも、身につけておくべきスキルがあります。ここでは、PMOに必要なスキルについて説明します。

基本的なビジネスマナー

PMOは、現場の社員だけでなく、経営層や外部の関係者など、さまざまな人と関わる機会が多いポジションです。そのため、基本的なビジネスマナーは身につけておく必要があります。

例えば、適切な敬語の使い方、丁寧な言葉遣い、TPOに合わせた服装、時間厳守などは、ビジネスパーソンとして最低限のマナーといえるでしょう。これらのマナーを守ることで、円滑なコミュニケーションが可能になり、良好な関係構築につながります。

IT業界全般の知識

ITシステムのプロジェクトを率いるPMOは、IT業界全般の知識が必要です。細かい技術的な知識が必要というわけではありませんが、エンジニアに指示を出す際や相談を受ける際に、ある程度の知識があれば適切に対応できるでしょう。

また、PMOは多角的な視点が必要とされる役職です。だからこそ、特定の業界にとどまらず、IT業界全体の進展や新しいトレンドに目を向けることが欠かせません。IT分野の知識を深めることで、プロジェクト全体を包括的に管理し、より広範な理解を得ることができます。

コミュニケーション能力

PMOの主要な役割は、プロジェクトメンバーのポテンシャルを最大限引き出すことです。そのためには、優れたコミュニケーションスキルが不可欠で、メンバーを励ますことや、必要に応じて厳しいフィードバックを提供することなど、柔軟にコミュニケーションを取る能力が求められます。

さらに、ステークホルダーとの調整や交渉もPMOの重要な業務です。コミュニケーションスキルを磨くことで、プロジェクトを円滑に推進し、成功へと導くことが可能になります。

PMOの資格を取得して仕事に役立てよう

PMOに関連する資格を取得することで、プロジェクトマネジメントのスキルを証明し、キャリアアップやスキルアップにつなげられます。それぞれの資格の違いを理解し、資格取得の際には効率的な学習方法を選ぶことが重要です。PMOを目指す方は、この記事を参考に学習をはじめてみてください。

なおプロジェクトワークに精通したPMOは、フリーランスのような案件ごとの働き方も可能です。資格を取得し、ぜひ自由な働き方を目指してみてはいかがでしょうか。

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