請負の適正化のための自主点検表

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請負の適正化のための自主点検表

安西弁護士が提案する自主点検表「情報サービス業に於ける自営業者
(個人事業主)の請負の適正化のための自主点検表」

情報サービス業に於ける自営業者(個人事業主)が業務を請負う場合、請負が適正に行われているかのチェックポイントを示したものです。適正な請負のために大切な用件は「★印」の2項目です。

現実の実態に照らし合わせて、下記の ○ 印の項目を参考にしながら点検して下さい。
(対象業務:ソフトウェア・システム設計・開発、システム運用管理等)

★自営業者(個人事業主)の要件

  • 個人事業の開業届けを出していること。
  • 税金は青色確定申告にて納税していること。
  • 自己の契約については、全ての契約条件を確認し自らの判断と責任において行っていること。
  • 自身は自営業者(個人事業主)であり誰にも雇われているものではないことを自ら認識し自覚をもって独立して仕事をしていること。

★自営業者(個人事業主)が業務を請負う場合の要件

  • 注文者から指揮命令をされない独自の自由裁量権と履行責任および事業主としての危険負担をもって業務を遂行するものであること。
  • 注文内容が仕様書等で明白で、自己責任をもって、注文を完成し、業務処理の完了を行うものであること。  ただし、仕様書等の内容が未完成であったり、変更がなされたりする場合は、適宜、注文者からの相談を受け協議して処理することは差し支えないこと。
  • 注文者構内において外形上区分独立した場所での業務遂行か、少なくとも独立された業務であること。但し、業務上、専門的業務で共同作業等の必要性があった場合は、この限りではない。
  • 自己の責任で業務を独立処理し、その履行・過失等について自ら損害賠償責任を負うものであること。
  • 注文者の事業場の就業規則の適用を受けず、始業・終業時刻等の拘束はなく、契約上の連絡、報告等の義務づけがあっても勤務時間的な拘束のないこと。ただし、自己の責任と判断において、注文者の事業場における自己の業務開始・終業の時刻を事業場の就業規則を考慮して(契約上で)決定し行うことは差し支えないこと。
  • 遅刻欠勤等について懲戒処分等の不利益を受けず、また遅刻、欠勤等について対応した請負代金等の減額を受けないこと。ただし、専門的業務であって作業時間数に対して月額報酬額が定められている契約の場合、作業時間数の変動により毎月の請負代金の変動(請求金額)はあることは差し支えない。
  • 朝礼等への出席の義務づけがなく、服装・タイムレコーダー打刻、出欠報告等の就業管理的な拘束のないこと。ただし、自己の責任において業務遂行上必要と判断して朝礼に出席したり、服装を現場に合わせたり、自己管理のために処理時間を記録したり、入退管理のための所定のICカードを利用すること及び安全衛生やセキュリティー管理上の拘束ならば差し支えないこと。
  • 日々の仕事の遂行にあたっても注文者の指揮命令を受けたり、監督下に業務を実施しているような状況にはないこと。ただし、機密保持、セキュリティー管理や安全衛生上の管理については差し支えないこと。
  • 最低業務日数、訪問日数、成果・出来高等について合意し契約として定めることは差し支えないが、その注文目的の達成は対等の立場における契約内容としての債権債務と認識されていること。
  • 自己の有する専門的な企画力、技術力、経験、技能、能力、素養、感性等により個人の力量・特性に着目して注文内容が定められていること。
  • 給与としての源泉徴収は受けず、事業者として報酬(経費込み)を受け、必要費用を自己負担し、その報酬の程度から見ても独立事業者と認められ、事業所得としての税務申告を行うなど体外的にも独立事業者としての手続きをしていること。

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