ITエンジニアの将来性は?今後の需要と市場価値を高めるポイント

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IT業界は日々進化しており、エンジニアの役割も大きく変わりつつあります。AIやビッグデータなどの新技術が次々と登場し、従来の技術では対応できない課題も増えています。このような状況下で、ITエンジニアは常に新しい技術を学び続け、変化に対応できるスキルを身につけることが求められているため、将来性について不安に思う方もいるかもしれません。

本記事では、ITエンジニアの将来性や将来性があるITエンジニアの働き方、市場価値を高めるポイントについて詳しく解説します。

ITエンジニアに将来性はあるのか?

ITエンジニアの将来性は?今後の需要と市場価値を高めるポイント

ITエンジニアは、現代の技術依存が高まる社会において、ますますその需要が高まっています。その需要の高さから、ITエンジニアには将来性があるといえるでしょう。

特にAI、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、セキュリティなどの分野が成長を続けており、これらの分野の技術を駆使できるエンジニアには市場価値が高い人材といえます。また、企業のデジタルトランスフォーメーションが進む中で、IT人材の不足が問題となっており、これが高収入を維持する要因ともなっています。

経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、今後ますますIT人材不足が深刻化すると発表しました。調査によると、2015年の人材不足は約17万人でしたが、2030年には約59万人にも及ぶとされています。

今後のIT人材の不足状況

今後のIT人材の不足規模

※参考元:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」(2016年6月発表)

さらに、ITエンジニアは、システム開発、Web開発、インフラ構築など、さまざまな分野で活躍することができ、幅広いキャリアパスを築くことができます。ITエンジニアは専門性が高く創造的な仕事であるため、単純な作業がAIに置き換わる時代でも、その重要性は変わらないでしょう。

このようにITエンジニアは、技術の進歩に追いついていく努力が必要ですが、安定と成長を兼ね備えた魅力的な職業です。常に新しいことに挑戦し、学び続ける姿勢があれば、将来性も非常に高いといえます。

なぜITエンジニアに将来性がないといわれるのか?

しかし、ITエンジニアに将来性がないという意見が見られることも事実です。将来性がないといわれる理由は主に2つあります。

ハードワークで体力を消耗する

ITエンジニアはハードワークで体力を消耗することが、将来性がないといわれる一因です。納期直前には、残業や長時間の労働になることもあります。さらに緊急のタスク、複雑な問題解決などに対処しなければならないため、ストレスが非常に高くなることもあります。長期的なキャリアの維持には、定期的な休息、趣味や家族との時間、ワークライフバランスが欠かせません。

しかし、現在はITエンジニアの労働環境が大きく変わりつつあります。企業の方針次第では完全に在宅で働くことも可能です。フレックス制を採用する企業も多く、今後ますます時間と場所に縛られる機会が減ると予想されます。このように、労働環境の改善や柔軟な働き方の推進など、ITエンジニアにとって、働きやすい環境が整ってきつつあるといえるでしょう。

AIの発展によりITエンジニアの仕事の一部が奪われる

AIの発展によりITエンジニアの仕事の一部が奪われるという意見もあり、将来性がないといわれる理由のひとつとなっています。一部のルーティンワークや単純作業は、AIや自動化技術によって置き換えられる可能性があります。これにより、ITエンジニアの仕事が奪われ、将来性がないのでは、と懸念されることがありますが、現時点ではAIによる成果物が絶対に正しいとはいえません。AIの生成したプログラムや分析結果などの正誤や品質を判別できるスキルを持ったIT人材は今後も求められることが考えられます。

これらの不安要素を克服するには、常に最新の技術を学び続け、スキルや専門性を高めることなどが重要です。

将来性のあるITエンジニアの職種

数あるITエンジニアのなかで、特に将来性のある職種を紹介します。以下の職種をふまえて、目指す道を検討しましょう。

AIエンジニア

AIエンジニアは、ディープラーニングなどの手法によって、アルゴリズムを考えてシステムとして実現するエンジニアです。PythonやRubyなどを用いてAI開発に直接関わることだけでなく、既存のAIを業務システムに組み込んだり、AIによる自動化を業務フローに取り入れたりする人材が求められています。

今後ますます発展していく分野であり、AIエンジニアの需要は高まると予想されています。

社内システムエンジニア

社内システムエンジニアは、社内のシステムを保守運用するスペシャリストです。多くの企業が、業務効率化やさまざまな経営戦略に必要なWebシステムの再構築をはかろうと、社内システムエンジニアの採用を増やしています。外部にシステム開発を依頼するより、スペシャリストとして社内のシステムを把握する人材を雇ったほうが機密を保守することができ、運用も行える利点があるからです。

企業に所属していれば、安定した収入が期待できます。社内システムエンジニアになるには、単なるITエンジニアの知識だけではなく、在籍している企業の業種を理解し、最適なシステムを提案しなければなりません。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、企業のネットワークの構築や運用に携わるITエンジニアです。ネットワークはITサービスの根幹であるため、トレンドに左右されづらい特徴があります。ネットワークの安定稼働やセキュリティ対策、無線LANやDNS、メール、Webサーバー、アプリケーションサーバーなどに関する幅広い知識が求められます。

ネットワークエンジニアと関連が深いインフラエンジニアのキャリアパスと将来性については、以下の記事をご覧ください。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、企業のシステムやネットワークのセキュリティ対策に携わるITエンジニアです。近年、サイバー攻撃が巧妙化していることから、セキュリティエンジニアの需要は高まっています。また、内部の人間のミスによる情報漏洩事故を防止することも、リスク管理の専門家であるセキュリティエンジニアの役割です。

情報セキュリティマネジメント試験などの国家資格の取得を通じてスキルを磨いたり、最新技術の動向やトレンドをキャッチアップしたりすることが重要です。

Webエンジニア

Webエンジニアとは、インターネット上で展開されているECサイトやWebサイトなどの開発・運用保守を担うエンジニアを指します。近年、ECサイトやWebサービスの利用が拡大していることから、WEBエンジニアの需要は高まっています。

Webエンジニアになるためには、HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語の知識が必要です。

Webエンジニアのキャリアパスについては、以下の記事をご覧ください。

IoTエンジニア

IoTエンジニアは、モノとインターネットをつなげるIoTシステムを構築するエンジニアです。身近な例としてスマート家電やウェアラブルデバイスなどが挙げられます。IoTは今後ますます普及していく分野であり、国内でも自動車分野やエネルギー分野、製造分野などで試験的に実装が始まっています。現代社会に必要不可欠な技術を扱えるIoTエンジニアの需要は高まっていくでしょう。

IoTの領域は非常に幅広いため、IT全般にわたる知識を有していることが要求されます。そのためにプログラミング言語の知識だけでなく、新しい情報を取り入れる姿勢も重要です。

フリーランスのITエンジニア

フリーランスのITエンジニアは、企業に雇われずに、自分で仕事を受注して働くITエンジニアです。時間や場所に縛られずに働きたい人にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。

フリーランスのITエンジニアになるためには、高いスキルと経験が必要です。

ITエンジニアの今後のキャリアパス

ITエンジニアは、さまざまなキャリアパスを築くことができます。以下では、ITエンジニアの主なキャリアパスについて解説します。

主なITエンジニアのキャリアパス

主なITエンジニアのキャリアパス

プログラマー

プログラミング言語を駆使してシステム開発の詳細設計、開発テストを行うのがプログラマーです。現状では下請けが多く、単価が安いためプログラマーの平均年収は350万円から500万円ほどです。IT業界においては、プログラマーからキャリアをスタートする人が多い傾向にあります。

システムエンジニア

システムエンジニアは、クライアントからシステム開発の要件を聞き出して基本設計を行うことが主な役割です。要求分析、要件定義、基本設計、詳細設計テストなどの業務を行います。

そのためプロジェクトを管理する上では、プログラマーよりもコミュニケーションスキルやマネジメントスキルが求められます。年収は600万円弱が相場です。技術を身につけたプログラマーがシステムエンジニアへとキャリアアップしていくケースが一般的です。

PL(プロジェクトリーダー)

システムエンジニアの経験を積むと、PL(プロジェクトリーダー)へキャリアアップしていく道が開けてきます。プロジェクトリーダーはプロジェクトマネージャーの下でサブチームを組織し、それぞれのメンバーのマネジメントを担当します。

プロジェクトリーダーは、開発スキル以外にもプロジェクト全体の流れをよく理解していなければいけません。また、システムエンジニア以上のマネジメントスキルが要求されます。

PM(プロジェクトマネージャー)

PM(プロジェクトマネージャー)は複数名のプロジェクトリーダーの上に立つ、プロジェクトの総監督のような役割です。クライアントにヒアリングを行い、開発と運用、評価にいたるまでに必要な人材や資金・予算や品質管理などを行います。プロジェクトリーダー、システムエンジニア、プログラマーをうまくまとめ、プロジェクトを円滑に進めていきます。

プログラミングにおける専門的な知識はもちろん、クライアントとの交渉を行えるコミュニケーション能力、営業力、予算や進捗などを管理できる高いマネジメント能力が必要です。高い能力が求められるため、年収は1,000万円を超えることもあり、常に企業からのニーズが高く将来性のある職務といえるでしょう。

特定分野のスペシャリスト

ここまでご紹介してきたキャリアプランを見ると、一般的な日本企業で、管理職に昇進していく流れを、ITエンジニアも踏襲していることがわかります。

しかし、上級職に進まずに、特定分野のスペシャリストを目指すエンジニアもいます。技量を高めるため、専門的な知識を身につけて、新しいビジネスモデルの提案やテクニカルな問題の発見、独自の解決策を提案し、その専門性を活かすことでプロジェクトへの貢献が可能です。

技術力がある特定分野のスペシャリストの役職として、CTOやテックリード、ITコンサルタントが挙げられます。それぞれの役割について解説します。

CTO(Chief Technology Officer)

CTOは、最高技術責任者の意味で、企業の技術戦略を統括する経営層の役職です。CTOは企業の競争力を高めるための技術的な方向性を示すため、幅広い専門知識と実行能力に長けています。また、開発チームの管理や技術的な課題の解決にも取り組むため、マネジメント能力や課題解決能力にも強みを持つ人材といえるでしょう。

テックリード

テックリードは、開発チームの技術的なリーダーとして、プロジェクトの技術的な方向性を決定し、チームメンバーを指導・サポートするスペシャリストです。PM(プロジェクトマネージャー)はマネジメント業務をメインで担う人材のため、プロジェクトによっては技術に特化していない人材が担うことがありますが、テックリードは技術の面でエンジニアのリーダーとして役割を担います。プロジェクトの進行を円滑にし、技術的な問題を早期に発見・解決する役割も果たします。

ITコンサルタント

ITコンサルタントとは、企業や組織に対してIT戦略の立案やシステム導入の支援をする専門職です。ITコンサルタントはクライアントのニーズや経営戦略を徹底的にヒアリングし、それらに沿ったITの支援を提案する役割を担っています。技術的な知識とビジネスの理解を兼ね備えている必要があり、技術導入の効果を最大限に引き出すためのヒアリング能力や提案力が求められます。

以上で解説した役割は特定分野のスペシャリストの一例で、いずれも責任のある立場です。企業内で管理職に昇進していく以外にも、エンジニアとしての専門性を高め続ける先に、将来性のある役割を担うことができます。

将来性のあるITエンジニアになるために市場価値を高めるポイント

将来性のあるITエンジニアになるためには、自身のエンジニアとしての市場価値を高めることが重要です。市場価値を高めるポイントについて説明しましょう。

需要の高いプログラミング言語を習得する

ITエンジニアにとって、プログラミングスキルは必須です。プログラミング言語には流行もあり、ITエンジニアはその時々で需要の高いプログラミング言語を習得することで、より高単価の案件を受注できるようになります。現在の需要が高いプログラミング言語としては、Python、Java、JavaScriptなどが挙げられます。

AI活用スキルを高める

将来性のあるエンジニアになるためには、AI活用スキルを高めることもポイントです。AI技術の進化は業務の自動化や効率化を可能にし、特にデータ分析、機械学習、ディープラーニングなどの領域でのスキルは、多くの業務プロセスを改善するカギとなります。AIスキルを持つことで、エンジニアは単純作業をAIに任せることができ、より高度なスキルを使って問題解決ができるようになるでしょう。

AIは日に日に進化しているため、常に最新情報のキャッチアップが重要です。

今後の働き方とキャリアパスを見据えたスキルを高める

自分のキャリアパスを見据えて、スキルを高めていくこともポイントです。ITエンジニアにはさまざまな選択肢があり、働き方ひとつとっても企業の社員とフリーランスとで大きく異なります。習得するプログラミング言語も多岐にわたるため、働き方やキャリアパスについて考えることも重要です。

資格を取得する

市場価値を高めるポイントとして、自分のスキルや知識を証明するために資格を取得することも挙げられます。ITエンジニアの領域には、さまざまな資格が存在します。IT全般の知識が身に付く基本情報技術者試験、応用情報技術者試験を取得したら、自分のキャリアパスに沿った資格を取得するようにしましょう。

基礎的なスキルを高める

基礎的なスキルを高めることも、市場価値を高めるポイントとして忘れてはいけません。論理的思考力、コミュニケーションスキル、問題解決スキルなどが基礎的なスキルにあたります。これらのスキルはキャリアのどのフェーズであっても要求されるため、高め続ける姿勢を持つとよいでしょう。

市場価値を高めたITエンジニアの将来は明るい

ITエンジニアは将来性のある職業ですが、その将来性をより確実なものにするためには、市場価値を高めることが重要です。先述した具体的な6ステップを意識して行動することで、企業の社員やフリーランスといった働き方を選ぶことも可能になるでしょう。

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