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VBAは日常業務に活用できる可能性が高く、身近なプログラミング言語です。VBAを習得してエンジニアとして活躍したいという方もいるでしょう。その一方で、言語としての将来性が気になることもあるかもしれません。
この記事では、VBAに将来性がある理由とともに、VBAの学習方法やVBAと併せて学んでおきたい言語を紹介します。
VBAは将来性があるといわれる4つの理由
まずは、VBAが将来性ある言語といわれる理由について解説します。
業務効率化によりエクセルなどの自動化を推進している企業が多いため
VBAの将来性を裏付ける要素の一つとして、企業などの業務効率化においてVBAが非常に有用である点が挙げられます。
政府が推進する働き方改革を発端に、昨今は企業の残業規制が進んでいます。そのなかで、普段のエクセル作業などについて、ツールによる自動化を進める企業はますます多くなっています。
決まったルールに沿って行なうデータ入力や計算は、VBAツールを使うことで業務負担を大幅に削減できるでしょう。また、VBAツールを活用することにより、手作業で発生しがちなミスを減らせる効果や、作業の属人化を防ぐ効果もあります。
こういった社内システムや業務を効率化したいというニーズから、VBAエンジニアは重宝されています。
Microsoft Officeを導入している企業が多いため
日本国内では、多くの企業がMicrosoft Office製品を導入しています。Officeを利用している現場はすなわちVBAが利用できる現場です。したがって、VBAが使える人材は必然的に重宝される場面が多くなるといえます。
VBAを利用できる人は希少価値が高いため
VBAのスキルがあると、日々のさまざまな業務のなかで効率化できるポイントを発見できます。多大な労力をかけて手作業で行なっている業務も、VBAで自動化すればあっけなく終了するケースは多々あるでしょう。
しかしその反面、社内でVBAプログラミングができる人材は非常に少なく、多くの人が面倒な手作業に甘んじています。
そのような状況下において、VBAを使える人材は社内で非常に重宝されます。所属部署内で頼りにされるのはもちろん、社内全体で見てもスキル保有者が少ないため、VBAエンジニアが助っ人として他部署に呼ばれるケースも多々見られます。
初学者でも習得しやすいため
VBAは初学者でも習得しやすい言語です。一般的なプログラミング言語と比較して難易度が低く、Excelの自動データ入力のように視覚的にわかりやすい機能を構築しつつ学べるので、初心者でもとっつきやすいでしょう。
また、開発の手軽さもメリットです。VBAに似た言語としてVB(Visual Basic)がありますが、VBが独自の開発環境を必要とするのに対し、VBAはExcelやAccessといったOffice製品さえあれば利用できます。
また、VBはソースコードだけでなく実行画面などのフォームも別途作成する必要がありますが、VBAであればExcelなどの画面上で動作してくれます。
このように、VBA習得においては学習リソースをそれほど必要としないこともあり、独学でプログラミングを学ぶ人でも使いこなせるチャンスがあるでしょう。
VBA特化だと不利な理由
VBAスキルを持った人材は確かな需要がありますが、VBA特化のエンジニアになると案件探しなどの際に不利になる可能性があります。ここでは、その理由について解説します。
Googleのスプレッドシートなどにサービスが取って代わられる可能性があるから
MicrosoftのExcelに似た表計算サービスとして、Googleスプレッドシートがあります。現在はExcelが利用されているシーンにおいても、今後Googleスプレッドシートにサービスが取って代わられる可能性は否定できません。
仕事で表計算ソフトを利用している人の状況を見ると、現状ではExcelが全体の80%近いシェアを占めています。使い慣れているという点でもExcelを支持する声はいまだ多いものの、Microsoft製品はコストがかかるという側面もあり、今後はどうなるかわからないといえるでしょう。
VBAエンジニア専門の案件が少なくなっているから
業務内でVBAが重宝される場面は多い一方で、VBAエンジニア専門の案件は少ない傾向にあります。
フリーランスエンジニアのエージェントサービスであるレバテックフリーランスに公開された案件を見ると、VBAの案件が1,000件に達していないのに対して、Java案件は約1万件、PHPは6,000件以上の案件が存在します。
弊社のサービス、PE-BANKにおいても、VBA系の案件は他の言語に比べると少ないです。
VBA習得だけにとどまらず、Javaなどを含めた複数言語を習得し、より希少性の高いエンジニアを目指したほうが、獲得できる案件の幅が広がるといえます。
VBAと併せて身に付けたい言語5選
次に、VBAと併せて身に付けておきたいプログラミング言語について解説します。
Java
Javaはさまざまな企業のシステムに組み込まれている汎用的なプログラミング言語です。基本的にどのOSでも動作させられるため、Windows、macOS、iOS、Linuxなど、利用OSに関わらず幅広い案件で使われています。
それだけに、いつでも安定した求人数があるため、Javaを身に付ければ需要の高いエンジニアになれるでしょう。エンジニアであれば、まずは身に付けておきたい言語の一つがJavaであるといえます。
PHP
PHPは世界的サービスであるFacebookやWikipediaで採用されているプログラミング言語です。WebアプリやWebサービスの作成に適した言語で、世界中で人気があります。
Javaと同様に安定して需要があり、求人数も非常に多いのが特徴です。Javaと並んで、VBAと併せて身に付けたいプログラミング言語として挙げられるでしょう。
Flutter
FlutterはGoogleが提供しているモバイルアプリ用フレームワークです。Flutterにはデザインパーツが多数用意されており、少ない作業でUI構築できる仕組みになっています。
FlutterではDartという言語を使ってプログラミングを行ないます。Dartで記述した1つのコードからiPhoneアプリとAndroidアプリのどちらにも変換できるため、プログラミングの開発効率アップの面でも優れています。
今後もスマートフォンアプリの開発案件数は高いレベルで推移すると考えられ、Flutterを利用した案件も増える一方でしょう。Flutterさえ習得しておけばエンジニアとして働くには困らないともいえるほどなので、ぜひ習得しておきたいスキルです。
Go
GoはGoogleが開発したプログラミング言語です。YouTubeやグルメサイトのぐるなびなど、さまざまなサービスの開発言語として採用されています。
Goはコードがシンプルで応答性が良い点が特徴です。また、構文がシンプルなだけに複数のエンジニアによる並行した開発も行ないやすく、大規模システムに向いている言語といえます。現時点でもサーバー構築からモバイルアプリ開発まで幅広く利用されており、今後の将来性も高いでしょう。
コードのシンプルさゆえ難易度も低く、プログラミング初心者が学習するのにおすすめの言語といえます。
Scala
Scalaはオブジェクト指向と関数型両方の特徴を併せ持つプログラミング言語です。Javaの後継として生まれた言語であり、エラー分析および開発スピードの向上が期待されています。
海外だけでなく日本国内でも開発にScalaを採用する企業は増えているなど、将来性の高い言語ですが、習得難易度は高めなので、Javaをマスターしてから触れるのがおすすめです。
VBAエンジニアになるために必要な勉強法
VBAエンジニアになるために必要な勉強法を紹介します。
学習サイトを利用する
VBA入門サイトを利用して学習を始めてみるとよいでしょう。関連書籍なども多数出版されていますが、人気の言語なだけに解説サイトも豊富に存在しています。Webサイトであれば無料で学べるので、気軽にスタートできるのがメリットです。
このとき、ただ知識をインプットするだけでなく、実際にVBAを触ってみる、コードを書いてみることが重要になります。
動画を利用して学ぶ
学習サイトのほかに、動画で学ぶ方法もあります。YouTubeにはExcelVBAに関する動画が多数投稿されているため、自分に合ったものを探してみるとよいでしょう。もちろん入門者向けの動画もあります。
動画で学ぶ場合も学習サイト利用時と同様に、インプットした内容をもとに実際に手を動かすことで、より知識が定着するでしょう。
スクールに通う
プログラミングスクールに通って、講師に教わりながら学ぶのもおすすめです。学習でわからないことが出てきたときも、講師とコミュニケーションを取りながら不明点を解消できます。そのため、ほかの学習方法と比較して習得スピードが早めというメリットがあります。
また、一人で黙々と学習するのは苦手という方でも、スクールであれば講師などとの関わりを通じてモチベーション維持しながらスキルアップできるでしょう。
まとめ
Microsoft製品は多くの企業で利用されており、日々の業務に密接に関わっています。
Excelなどを使ったルーティン業務をVBAで自動化できれば、正確さや生産性が飛躍的に上がるため、現場でのVBAの需要は高く将来性もあるといえます。VBAが使える人材は決して多いとはいえないため、スキル保有者は社内でも重宝されるでしょう。
その反面、VBAに特化した案件は少なく、案件単価も低い傾向にあります。フリーランスの場合、VBAのスキルのみでエンジニアとして働いていくのは難しいといえるため、需要の高いほかの言語も併せて習得して、より希少価値の高い人材を目指すのがおすすめです。